2024年6月5日「……って書いて置いといたら、約1ヶ月が過ぎたわ」

「……って書いて置いといたら、約1ヶ月が過ぎたわ」


そう言いつつ、ベッドの上で紗奈は僕の腰にしがみ付く。

いつもだけど。

今日も姫奈はすぴすぴとご機嫌におやすみしている。


「ここ最近忙しいからねぇー」

「そうなのよー、勉強したくなーい」

紗奈はぐりぐりと僕のお腹に顔を突っ込み、ぶーと生暖かい空気を吹きかける。

その頭をよしよしと撫でておく。


色々と事情というか、僕らは今後にも備えるうえで勉強をしているので、あと2ヶ月ほどは忙しい状況だ。


なので紗奈も最近はカクヨムでなにかを書いたりはしていないようだ。

カクヨム自体は開いてよく読んでいるみたいだけど。


「癒しが欲しいのよー、純愛で温かい物語が読みたいのよー、いつも通りテンプレはいらないわー」

「でも最近はテンプレらしいテンプレはなくなったんじゃない?」


「気のせいじゃないかしら? 掲示板系とかゲーム転生系はよく見るわよ? 恋愛ものは転生令嬢系一択しかないし」

「あー、そうかも」

僕が心の中で除外してただけらしい。


「それでも良い作品もチラチラあるわよ。

すぐ読んで更新待ちになっちゃうけど……。

穏やかで暖かいゆっくりとした純愛が読みたいわ。もしくは書きたいけれど時間がないわ……」

そう言って紗奈はぐったりと力尽きる。


ヨシヨシと頭を撫でる。

しばしそうしていると回復したのか、ひょこっと紗奈は顔をあげる。


「そういえばもうじきビーンズ文庫の溺愛ヒーローもの募集があるわね。正直、アレに出したい作品のアイデアがあるのよ」

「そうなんだ?」


コンテストは7月から9月まで。

8月ぐらいからは少しは落ち着くので書けなくもないのかもしれない。


紗奈は少し遠い目をする。

「でもそうするとお師匠様の続きを書く暇もなくなるから難しいところなのよ……。ああ、早く長編10本ぐらい書いて、月に自動で6-8万PV稼いで毎月2000〜3000円の不労所得を稼ぎたいわ……」


「そんな野望があったんだ……」


そこで紗奈はハッと驚きの表情をする。

「……聞かれてしまったわ。口封じしないと」

そう言って、ちょいちょいと自分の唇を指差す。

僕が口を封じる側なんだね?


言われなくても紗奈の艶やかで美味しそうな唇の魅力に抗えないけれど。

僕は催促されるままに紗奈の唇を奪い……我慢できずに舌も絡めて優しく紗奈をベッドに押し倒す。


もきゅもきゅもきゅもきゅ……。

「……いただきます」

「……召しあがれ」

もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ……。

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