723日目(残り1週間!)「ランキングが昇っていってるわ」
「ランキングが昇っていってるわ」
ベッドでゴロゴロと転がりながら、僕に乗り掛かったりしがみ付いたりしながら、スマホでカクヨムを読んでいた紗奈は唐突にそう言った。
今週、紗奈はお休みデーらしい。
「どれが?」
「コレ」
そう言って紗奈はスマホを僕に見せる。
そこにはイチャイチャ幼馴染の文字。
「あー、アー、アア……326位。
ヤメテ……黒歴史が……」
コレは晒して良いお話ではない。
「ぶっちゃけ、私たちがディープキ……もきゅもきゅしてるのを晒してるだけだしねぇ〜」
「それは言ってはいけないお約束だ……」
ご機嫌を取るように紗奈は僕の唇にキスを落とす。
数度繰り返したところで、逃がさないように紗奈を抱きしめて口を重ねる。
もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ。
「何か言おうと思ってたのに忘れたわ」
「大切なことならいずれ思い出すよ」
う〜んと紗奈は甘えるように僕にしがみ付きながら唸る。
「あーたーまーが働かないー」
「そうかそうか」
そう言いながら頭を撫でて、もう一度口を重ねる。
もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ。
ついっと透明な糸を引いたのを見て、えへへと紗奈が笑い、それが可愛かったので優しくキスをする。
「うーん、本当に思い出せないや。
まあいいわ。
もうじきこのイチャイチャ幼馴染はフィナーレを迎えるわけだけど、書いてみて予想外の効果があったわ」
「意外と見てくれる人が多かったこと?」
黒歴史化してしまったけど。
「それもあるわ。
1番は書くと言うことを途切らすことがなかったことよ」
確かに紗奈はこの2年書き続けて来たけど……。
「書く訓練になったとか?」
「正解よ! 颯太!
ご褒美にヨシヨシしてあげるわ!!
ヨシヨシ」
頭を撫でようとする紗奈の手をガシッと掴む。
「ご褒美なら別のがいいな」
「ふ、颯太サン?
べ、別のってなんでございましょう?」
分かってるくせにー、とわざとらしく言いながら紗奈の唇を奪い、その感触を味わう。
「ムンッグ」
もむもむもむ。
「ととと、とにかく書くということを途切れさせないことはとても大切なことなの……んっぐ」
もきゅもきゅもきゅもきゅ……。
それを繰り返していると紗奈の目がトロ〜ンととろけてくる。
「紗奈、頂きます」
「……うん、召し上がれ」
確認だけしあって、また僕らは口を重ねた。
もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ……。
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