721日目(ついに残り9日)「今日は書かないわよ!」
「今日は書かないわよ!」
「……書いてるよね?」
ベッドの上で僕にしがみついて、身動き取らせないようにして紗奈が唐突にそう言ったので、素早くツッコミを返す。
「コレ(イチャイチャ幼馴染)は良いのよ。
脳のリソースを使わないから。
むしろ回復するから」
しっかり僕にしがみ付いたまま離してくれない。
紗奈曰く、これも回復のためらしい。
「颯太エネルギーの補給よ!」
……そうらしい。
「書かなくなって随分、
時が経った気がするけどコレ(イチャイチャ幼馴染)は4日前に書いているのよねぇ……。
激動の日々のはずなんだけど……」
「そうだね」
とりあえず今日で紗奈は大きな忙しさの1つが終わり、少しは余裕が出来る。
「でもコレも残り9日。
特に山もオチも考えてないわよ?
ぶっちゃけて今言うけど、まだ妊娠してないわよ?」
普通の小説ならその盛り上がりもなく終わることは許されないだろうけど、言っては何だけどコレ(イチャイチャ幼馴染)はただの僕らの日常を紗奈が暴走して晒しているに過ぎない。
そんなわけでよくあるラブコメのような、なぁんだってぇ!?ということはない。
……というか無いように努力をしている。
それらはいつでも互いの努力こそが大事なのだと思っている。
「そういえば、ノリと勢いで書いたG’sこえけんの中間審査が通っていたわ。
まともな小説たちの中で何でまたコレ(イチャイチャ幼馴染)なんて選ばれたのよ……と思ってたら、読者選考だったのね。
いつも通り皆様の応援のおかげね!」
「でも、あれで残ったせいというかおかげというか、コレ(イチャイチャ幼馴染)が目立ってしまったね……。
黒歴史をこれ以上晒してどうしようというのさ……」
「それについては……もう良いかなって」
「なんだってぇ!?」
僕は紗奈にしがみつかれたまま、驚きの声をあげる。
すると隙ありとばかりに口を塞がれた。
当然、紗奈の口で。
もきゅもきゅと舌を絡ませ。
もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ……。
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