703日目(残り27日)「なんで連続日常系ほのぼの小説がないのかしら?」

「なんで連続日常系ほのぼの小説がないのかしら?」


勉強を終えて、飛び込むように紗奈はベッドに滑り込みその上でバタバタとクロールしてから、唐突にそう言った。


「ないことはないと思うよ?」

「ランキングでは見かけないわ」

「ランキングに入るようなものじゃないからね」


ジャンル的には例えて言うならエッセイに近いんじゃないかな?

紗奈はコロンコロンと転がってから、仰向けになってうーんと唸る。


「1日の終わりに今日もお疲れ様!って感じの作品が読みたいのよ。

毎日投稿している作品もそこまで多くない印象だし、なかなか飢えが満たされないわ」


「まあ、面白い作品は砂漠で水を探すが如し。

そう簡単にないのかもしれないね」


「見つけた瞬間に読んでしまうからいけないのかしら?」

「読める暇があるうちに読んだら良いと思うよ?

いつまでも公開しているとは限らないし」


「それもそうね。

カクヨム砂漠はそれなりに厳しいものね。

……ところで、日常系ほのぼの小説はなんでないの?」


話が振り出しに戻った。

「元々、そんなにないよね?

読まれないし」

「クッ!やはりそのジャンルはマニアックなのかしら」


「カクヨムはファンタジーとラブコメが主体だからねぇ〜」

「ラブコメならイチャイチャ幼馴染みたいな話がもっとあって良いと思わない?

ぶっちゃけ、そういうのが読みたいのよ」


よいしょと僕は椅子から立ち上がり、紗奈の隣に座り足をバタバタさせている紗奈の頭を撫でる。


「イチャイチャ幼馴染もマニアックな話だしねぇ〜」

「颯太ぁあ!

言うてはならんことを!

口で口を封じてあげるわ!」


よいしょと僕によじ登るように紗奈はしがみ付いてくる。

その紗奈の頭をヨシヨシと撫でる。

「はいはい、様式美、様式美」

「だから!

言うてはならんのよ!

……はい」


そう言って紗奈はちょいちょいと自分の唇を指で指す。


僕は紗奈の唇に自分の唇を重ね、それか紗奈の唇をそっと舌でなぞり、紗奈の口の中に。

紗奈は口の中に入ってきた舌を待ってましたとばかりに自分の舌で絡ませる。


もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ……。

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