残り142日目「私、やっぱりG‘sこえけん参加するわ」
「私、やっぱりG‘sこえけん参加するわ」
僕のベッドでゴロゴロと転がりながらスマホでカクヨムを読んでいた紗奈は唐突にそう言った。
その言葉に思わず、机に向かい勉強をしていた僕は椅子を回転させて紗奈の方を向いた。
「えっ?」
「G‘sこえけんに参加するの!」
僕の疑問の声が納得いかなかったらしく、バフバフとベッドを叩き紗奈は訴える。
「参加しないんじゃなかったの?」
「ふと思ったのよねぇ〜。
イチャイチャ幼馴染も30万PVを超えたわけで、私たちが結婚するまであと半年を切ったわ。
そんな中、私と颯太の日記……げふごふ。
私と颯太の物語に書き残した話はなかったかどうか」
書き残すも何も日常の一部を抜粋して、エッセイというか日記のように適当に書き連ねただけなのだから今更書き残しも何もない。
「……っていう出だしで書こうかと思ったんだけど」
「思ったんだけど?」
「書く気力が湧かなかった……」
グデーンとベッドの上で突っ伏す紗奈。
なかなかに身も蓋もない。
とりあえず机の上を片付けて、ベッドの紗奈の隣に座ると、ガシッと腰に手を回されてしがみ付くようにもぞもぞされる。
「逆ゾーンに入った」
「うん、とりあえず逆ゾーンって……何?」
「何というか書く気力が湧かない状態よ。
書かなきゃと思いだしたらもうダメね。
しばらく何も書けそうにないわ」
そういうものらしい。
紗奈はさらに僕にのしかかるように僕の身体を登って来る。
そのまま特に何を言うでもなく僕の口をあぐりと、唇でつまむようにもてあそび口を開かせてそのまま舌を重ねて来た。
僕は紗奈の後頭部に手を添えて、それを優しく受け入れる。
もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅちゅっ。
はぁ〜とお互い息を吐いて啄むようなキスを繰り返した。
今日はもうそんな日だ。
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