346日目ぐらい「朝もきゅは危険ね」

「朝もきゅは危険ね」


いつものように僕らは今日の勉強を終えて、2人でベッドにゴロゴロしていた。

紗奈は当然、スマホでネット小説を読んでいたが、唐突にそう言った。


「危険だね」


ご存知の通り、僕らは同じベッドで寝ている。

紗奈の部屋は隣なんだけど、夜になったら僕の部屋に来て、いつの間にやら帰らずに同じベッドに寝るようになってしまった。


「今日の朝は危なかったね?」

「そうだね、とりあえずあまり思い出すと危なくない?」


ちなみに紗奈はそう言いながら、僕に絡み付いてくる。

もう手遅れかな?


「危ないわね!

朝もきゅは寝起きドッキリみたいなものね。

すぐ目が覚めるけど刺激が強いのよねぇ……」


今日は寝起きに紗奈と目が合ってしまい、その瞬間に理性の全てが吹き飛んで舌を絡めてしまった。


もきゅ、ぐらいで咄嗟に離れたから良かったけれど、もきゅもきゅまで行ってしまうとどうなったことか。


遅刻も何も義母さんが、僕らを呼びに部屋にやってきて大惨事を見せつけてしまうことになるところだ。


「私たちの場合、キスだと逆にスイッチが入って危ないしね……。

でも折角だから朝もイチャイチャしたいなぁ……」


僕の上に乗っかり、紗奈が僕の腕の中で甘えるので理性が飛びそうだ。


「今度、ほっぺにチュウしてあげるからそれで我慢して?」

「……うん、私からもするね?」


僕は予感した。

その後、理性が飛んで朝からもきゅもきゅしてしまうのだろうと。

予感したけど黙っておいた。


だって男の子だもの。


紗奈が僕の上で甘えながら。

「そういえばカクヨムのロイヤルティプログラムが変わるのか、なんなのか。

なんだか不思議なシステムになるみたいね?」


「投げ銭システムみたいなものかなぁと思うけど、よく分からないね。

今のロイヤルティプログラムはどうなるのか分からないし」


「私はツイッターとかもやってないし、どうなるのかなぁ〜?

それに投げ銭って何かこう……うん、よく分からない。


裏近況とか、読者にどんな利点があるのかなぁ?

裏近況を見たいと思うパターンが想像つかないわ」


「そうだねぇ……、まあ、カクヨムも利益をあげないといけないし、何よりライトノベルがせめて副業?

それぐらい利益が出るようになるといいよね?」


そうねぇ……と紗奈は言いつつ、僕の上でジッとして暫し。

唐突に。


「もう我慢出来ないからもきゅもきゅするわ!」


言うと同時に顔を近づけて来たので、紗奈を抱き締め僕ら紗奈の口に自分の口を重ねる。


もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ、もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもきゅもきゅもきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ。


ツイ〜と互いを透明な糸が繋がっているのをお互い目で追った。


それを拾うように、お互いに口をもう一度重ねに。


もきゅもきゅ。


「最近、もきゅもきゅが長くなってきたねぇ〜」


まあ、平日はそうだね。

休みの時とかはずっと引っ付いてるけどね。


「……まだ長編が難しいところなのよ。

次の展開が受け入れられるかどうか、よく整理して考えないといけないのよね」


「そうかぁ……、びっくりするぐらい応援してもらっているよね」


「そうなのよねぇ……、星2400超えるとか、フォローが4600超えるとか、100万PVとかほんとよく分かんない、恐怖!!」


スマホを枕の上に置き、2人で拝む。

ありがたや〜、ありがたや〜。


んで、お互いに目が合ったのでまた口を重ねる。


もきゅもきゅもきゅもきゅ……。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る