203日目EX「つ、つまり、ラブコメというジャンルはブレーキを踏んだ瞬間負けなのよ。」

「つ、つまり、ラブコメというジャンルはブレーキを踏んだ瞬間負けなのよ。」


隣でタオルケットに埋もれたままの紗奈に添い寝したまま、その背中をぽんぽんとあやす。


「そう、なのかな?単純にエロだけで突き抜けても偏り過ぎじゃない?」


紗奈はタオルケットから顔を出さず、目だけをこちらにちろっと向ける。

顔を出した瞬間にもきゅもきゅされることはお気付きのようだ。


しかし頭は隠せても、生足が出たままなので遠慮なく触らせてもらおう。


紗奈は特に足を触っても文句は言わない。

今更だからかな?


「つまりね?ギャグラブコメとして突き抜けた話のつもりだった男の娘(偽)とのラブコメもね、私的に突き抜けたつもりだったけど、多くの人からしてみたら突き抜けてなかったのではないかと思うの。」

「単純に面白くなかっただけじゃないの?」


僕がどうこう思うより、多数派の意見として。

僕?僕は割と紗奈とは趣味が同じだから、まあまあかな?


さらに僕は続ける。


「でもね、紗奈。

あの話、男の娘の設定がなければ、『よくある』テンプレ的な話でしょ?」

「そうね、普通のテンプレが書けないから、一捻りしてから書いてみたものよ。」


僕はズバリと尋ねる。

「紗奈的に、テンプレって面白い?」

「、、、黙秘を主張します。」

「まあ、そういうことだよね。」


紗奈はタオルケットから顔を出し、僕に迫る。

「だったらどうすれば良かったというの!

もしかしていきなりもきゅもきゅしてしまえば!っもが。」


言い終わる前に僕は紗奈の口を奪う。


もきゅもきゅもきゅもきゅ。


口を離し、紗奈の口の周りを優しく拭き僕は自分の口の周りを軽く舐める。


「ん〜、紗奈がどうしてもエロ関係に行かないようにセーブしているからね。

どっちでも良いんじゃない?

でも突き抜けられるなら、もっと突き抜けた方が面白いんじゃない?」


「、、、でも男の娘も女の子も関係なくハーレムもきゅもきゅは壊れ過ぎだと思うの。

チャラ男や遊び人系や不誠実なのは存在自体が嫌いだし。」

「、、、全員もきゅもきゅぐらい考えてたんだ。

まあ、皆が幸せになれる感じならそれでもまあ、、、。」


紗奈は何かを吹っ切ったように顔を上げる。


「分かったわ、颯太。私、突き抜けられるように考えてみる!」

「あ、うん、程々にね?」

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