201日目「恋愛するの。」

「恋愛するの。」


僕らのベッドの上で、紗奈はそう言いながら僕にしがみ付いている。

昨日から変なスイッチが入ったらしい。


「恋愛してないの?」

僕が尋ねると紗奈は。

「、、、してる。

ヤバイ、颯太ふうたとこうして居られて幸せ過ぎる。

カ◯ヨ◯のラブコメのほとんどは毎日大変そうなのに、幸せ過ぎてヤバイ。」


ヨシヨシと紗奈の頭を撫でる。

コテンと大人しく紗奈は僕にもたれかかる。

そこからくんくんと匂いを嗅いでくる。

「颯太の匂いがするー。」

僕の匂いってどんなだろ?


対抗して僕も紗奈の首筋の匂いを嗅ぐ。

「くすぐったい、くすぐったい。」

匂いだけで美味である。

もっと嗅ぎたくなって、首筋をたどる。


逃げようとするけど、逃がさない。

そのまま首にキスを落として怯んだところを口を奪う。


「んっつ。」


もきゅもきゅもきゅもきゅ。

つい〜っと今日は糸を引く。

またコテンと紗奈は僕にもたれかかる。


「ねえ?自分の匂いって分からないよね?あれって慣れるからかな?」

「どうだろう?」

たしかに自分の匂いは分からない。


「えい!」

バフッと紗奈は僕の枕に顔を埋める。

起き上がる。


「ん〜、颯太の匂いがする。」

そして今度はタオルケットを嗅ぐ。

「こっちは分からないや。

、、、あれ?私の匂いと颯太の匂いが混じってると匂いがよく分からなくなるのかな?」

どうだろう?

僕もタオルケットを嗅いでみる。


「、、、紗奈の匂いがするけど?」

「おー、なるほど、私がこのタオルケット抱えていることが多いということが実証された!

見事な検証結果ね!」


そこで紗奈はピタリと動きを止めて、何故か上を見る。


「、、、ねえ、颯太。もしかしてもしかしてだけど。」

「うん、どうしたの?」

何かいた?

僕も上を見るけど普通の天井である。


「、、、もしかして、クラスの人からしたら私たちの匂いって、、、混ざって、る?」

僕は思わず口元を抑える。


「、、、どうだろう?」

混ざって、、、るかもしれない。


「は、ははは、、、私たち、色々、バレバレ?」

紗奈が珍しく乾いた笑いを浮かべる。


僕は色々と気付かれていると仮定してみた。

紗奈はすっごく可愛くて人気者。

その紗奈は僕と同じ匂いをさせている。

匂いが一緒になるぐらい一緒に居ることがバレる→紗奈にチョッカイを出そうとする下郎が減るもしくは消滅する。


「よし。」

「颯太、何か良いアイデアが浮かんだ?」

紗奈は首を傾げる。

僕は力強く頷く。


「もっと僕の匂いを移そうと思う。」

「へっ?え!?」

人はこれをマーキングと呼ぶ。


そうして、昨日に引き続き紗奈を優しく押し倒す。


「、、、もっと完全に一致させてしまえば、全部解決するよ。」

「え?何が?何が解決、、、もが。」

もっきゅもっきゅもっきゅ。


ちょっと激しくし過ぎた。

お互いに息切れしてしまった。


「ふ、颯太、良いけど、もう少し優しくで。」

紗奈の顔にかかった髪を優しく横に退け、紗奈の唇に唇を重ねる。


「ん、分かった。」

僕は紗奈に優しく微笑む。

そうしてゆっくりと紗奈の口元に。

紗奈はそれを受け入れるように、口を軽く開き舌を軽く伸ばし、、、。


もきゅもきゅもきゅもきゅ、、、。

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