129日目「スカッとする話ってどんなのかしら?」

「スカッとする話って、どんなのかしら?」


僕のベッドに座りながら、足をぶらぶらさせながら、スマホでネット小説を見ていた紗奈は唐突にそう言った。


僕は勉強道具を片付けて、椅子から立ち上がり紗奈の隣に座る。


「待って、待って。

もきゅもきゅしだすと止まらなくなるから、もきゅもきゅストップで。」

ずりずりとベッドの壁際の方に紗奈は逃げる。


ちょっとそのまま追い込みたい衝動に駆られるが、ちょっと我慢。

「分かった。ちょっとだけ我慢する。

我慢出来なくなったら追い込むから。」


「ふ、颯太が、危険だ〜。」

紗奈は僕の枕を抱え、精一杯端に逃げる。


「それで、スカッとする話?」

「心が落ち着くでも良いのよ、もしくは癒されるお話。

ほら、昨日私たちの日常はエッセイみたいなものだ〜って言ってたでしょ?」


別に僕らの毎日がエッセイみたいな訳ではない。

紗奈が曝している内容がエッセイのようだと言っただけで。


「それでね?どうせ毎日をエッセイのように書き連ねるなら、読んでスカッとするとか癒される〜とかの方が良いじゃない?

でも、それってどんな話かな、と思って。」


話しつつ、珍しく紗奈は警戒中。

どうして、そんなに警戒しているんだい?


「颯太の目が危ない目だ〜。

食べられる日の目だ〜。」


なるほど、それは危険だ。


「嫌?」

嫌だったら我慢するよ?

紗奈は僕の枕で顔を隠してボソリと。

「、、、嫌じゃない。」


少しだけ近寄ると。

「でも待って、ちょっと待って!

私たち毎日、もきゅもきゅとかもきゅもきゅとか!

とにかく過激だと思うの!

これでは、スカッとする話とは言えないと思うの。」

「別に僕はスカッとする話とかは目指してないけど?」

心穏やかになる日々は目指さなくもない。


さらに少し近寄る。

紗奈があわわ、と分かりやすく慌てる。


、、、可愛い、どうしてくれよう、この生き物は。


「、、、そうだね。

そうだ、良い考えがある。」

さらに近寄る。

紗奈が希望に満ちた目で顔をあげる。


「何?どんな方法!」


僕は紗奈をベッドの端の壁に手で追い込むように、、、要するに壁ドンみたいな感じで、紗奈の口に僕の口を近づけて、言った。


「また今度考えよう。」

ゆっくりと逃げ場をなくし、慌てずくすぐるように唇を紗奈の唇にそわせ、じっくりとゆっくりと口を重ねていく。

もきゅ、もきゅ。


少し口を離す。

紗奈の言い分を聞いてあげようと。

「ふ、颯太に食べられる〜、、、。」


そう訴えるので。

食べて良いんだなねと思い、僕も紗奈の唇に触れながら返事。

「うん、、、頂きます。」


紗奈はそれにされるがままで。

「、、、うん。召し上がれ、、、んっつ。」

そう答えてくれたので、そのまま口を重ねた。


もきゅもきゅ、、、。

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