おとぎばなし
ばあさま、ばあさま、風が吹く
あれは何処から吹いてくる
あれは彼方の砂漠の国
来ぬひとを待つ乙女の溜息
黄色い砂を運んでくるよ
かあさま、かあさま、雨が降る
あれはどうして落ちてくる
あれはお空の雲に住む
ポロリポロリと流した涙
とうさま、とうさま、雪が舞う
あれはどうして舞っている
あれは冷たい冬の国
大地に恋した氷精がその身を散らし結晶に
想いを託して降りてくる
*
ゆっくりおやすみ、愛しい娘
わたしたちは
いつも、おまえを見守ってるよ
おとぎばなしを聴かせてあげよう
さぁ、もう何も怖くないから
ゆっくりおやすみ、愛しい娘
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます