No7_2020.11.07_猫の影でうたた寝していたのがバレた。

黒猫は、秋の昼間はずっと廃屋の屋上でうたた寝していた。


夕暮れで世界が染まる。突然、屋根にかかった樹の影から魔女が現れた。身長と同じ程に長い腕は白い杖を持ち、寝ぼけた黒猫の影が穿たれる。黒猫の身体から剥ぎ取られた影から、少年が出てきた。


「起きな、クソ弟子」


黒猫と少年は、飛び起きた。

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