スライム道式読解力習得法~辞書片手に本を読め~
スライム道
第1話
初めに
まず初めに私が実際に行った方法は現在では日本の世間一般の大半が思う常識において推奨される方法ではないことを明記する。
私が当時行った方法というのは辞書を片手に官能小説を読むということだった。これを文面だけ見れば馬鹿にするしかない内容だと読者の大半は思うだろう。私も今振り返ってみればスケベ小僧のようなものだった。だが、考えてほしい。男性諸君の思春期のクラスの中には一人はオープンエロのような人物がいたのではないだろうか。その性欲への探求心は保健体育の勉強だけに限らず読解力を身に着ける点においても覆いに貢献すると思われる。
なぜ官能小説を押すのか
私が読解力を身に着けるために読む小説に官能小説を押す理由は何も性欲を満たしたいという思春期男子の欲望から来るものだけではない。
それを読み解くにはまず18歳未満禁止の概念について述べる必要がある。
18歳未満禁止という概念は有害図書法という法律から出てきた概念である。有害図書はある一冊の海外の官能小説を翻訳した翻訳本が子どもたちに渡りその親が教育に悪いという抗議によって制定された法律である。
今でこそ画像、動画とアダルティなものは増えているがその根源は文字から生まれた文章であった。今でこそ小説では想像できないという人は多いが人間の持つ本来の想像力をもってすれば文章で理解することは容易である。
いまいち共感できない人もいると思うので補足として明記するが、人間が得た想像力は他の動物と違い未来を見通すことにある。これは農業をするうえで培ってきた技術だ。そして生物本来が持つ過去を思い出す力をもってすれば過去の事象から疑似的な未来の予想や情報の融合をすることができる。これらを妄想と呼んだり想像力が豊かと呼ばれたりする。だが実際問題誰もが可能なことである。図鑑を読むときのことを思い出してほしい。大半の図鑑には対象の画像と名前が書かれている。我々人間は文字からなるコマンドを音や光(映像)に変換して覚えることができる。そして様々な単語というコマンドを覚えていくことで知識を身に着けていく。そうすることで理解力が生まれるのだ。
つまり海外で書かれた官能小説は性欲という一つの分野を突き詰めたコマンドの集大成、プログラムだったわけだ。性欲という有殖生物に切ることのできない分野は我々の興味を引いた。興味がないことよりあることの方が覚えるのも道理の一つ。
ではなぜ官能小説で読解力が上がるのか。それは人間の求愛行動が起因する。
人間の求愛行動は様々だ。例えば自分の見た目を整えたり、生命活動における有利の競争(財力、権力、性行為)、ダンスなど様々である。しかし人間だけに許された求愛行動がある。“口説く“だ。
この“口説く”が読解力を身に着けるにあたってのカギを握るのだ。“口説く”ことによって人は様々な感情を出す。そしてそれらを1つ1つ調べていくことで感情の一過性を見つける。もちろんこれは読解力の話で合って現実ではあまり役に立たない。というのも文章で身に着けるのと実際の感情の見分け方は違うからだ。個体ごとの表情、行動で読み取るため初見では困難を極める。
“口説く”という行為から派生される様々な感情から作者の心情などを予想することが官能小説における読解力なわけだがこの“口説く”を他の事象に置き換えることで他の本でも理解しやすくなるというのが筆者の感想だ。官能小説は様々な感情、思惑が行き来するが目的は欲求を満たすことに焦点が絞られている。恋愛小説の場合だと結ばれる、推理小説なら謎を解く、このようなテーマがある小説だがそのほとんどはテーマこそ絞っているが内容はどこに焦点を当てたかという違いしかない。小説にはスタートとゴールがある。スタートとゴールのパターンを覚えることで小説の作者が最終的に何を望むかを予測することができるのだ。そしてスタートとゴールを見極めるにあたって官能小説は昼ドラのようにドロドロしたものもあるし思いの達成というハッピーエンドもある。そして強者からの視点もあるしほぼすべてのジャンルがあるということである。嫌いなジャンルは読みたくないという人も多いだろう。しかし1つのジャンルからの派生ならばほとんど苦無く覚えることができる。故に私は官能小説が読解力を身に着ける上で最高の教材になりうると思う。
この勉強法が読解力を身に着ける近道であるといえる理由
これに関しては辞書を片手に本を読むという行為から気づいた人も多いのではないかと思う。かの宮沢賢治が行った教育方法である。彼は生徒たちに一文を徹底的に調べさせる教育をしていた。私のやっていることもそれに近い行為であるといえる。読む本が官能小説である必要はないが興味を持ち調べることが読解力を身に着けるカギとなる。
あとがき
余談だが私は性別男だがBLも読んだりする。昔渾名いじめオカマと呼ばれていたことからいっそゲイにでもなってみようかと思い中学生のころ手に取った本だが文学としてはかなり面白かったと明記しておく。海外での同性結婚代替え制度のパートナーシップ制度があるように同性愛にもある程度理解がある方も増えているので理解ある教育をしてくれるとありがたいと思う。(作者はノーマルです)
スライム道式読解力習得法~辞書片手に本を読め~ スライム道 @pemupemus
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