S2.1 草を打って蛇を驚かす 11月22日

――照葉市 寂れた雑貨ビル1F:星を見る――


衣笠「あの陰険商人に素材を盗られたからなあ……。いやうーん……」


▶衣笠は喫茶店の内装を整えていますね。時折額縁を見て溜息をつきます


衣笠「でもなー……これ、割の良い資金率ではあるんだよね。この、ベルとかいうやつもなーんか見たことあるし」


暁星「現金増やしたいなら株とかやったらいいんじゃないか。報酬で見ず知らずの人間に、あれだけぽんと渡せるんだ。相当持ってるんだろ?」


衣笠「商才はないのよねそれが。あったらこんなところでお店出してないわ」


勇聖「じゃーあれだ、また適当に素材を取ってくればいい」


衣笠「それしかないかなあ。少しピンハネして素材もらって交換するしかないかしらね。それで、今日の定期集会は集まりどんなもん?」


葦名「今ガードしたでしょうが!いい加減にしろ!!(ダン!!!)一撃でやられる体力しかないのが問題???うるっせぇですわ!!!こっちは数フレームの間見計らってボタン押してんですの!!電気信号の入力誤差のせいですわ!!!!居合切りなんてクソアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」

(ブレンドが飲みたいですわね……)


恋塚「んしょ、どもー。今日こそはぶれーんどを飲みたいですがー?」

樟穫「あ、こんにちは……。その、今日は、普通にコーヒーを飲みに来ました……」


衣笠「ブレンドね。うちのやつはこれだけはちゃんと金かけて豆買ってるのよ。碾くから待ってね」


葉生「しつこいって。知らんし。付いてこないでって聞こえない?」

???「いやーそれは自覚してるんだけど、具体的な目印とかないと迷うんだって……お願い人助けだと思って!」


▶人の良さそうな青年が葉生に食い下がるように、ほとんど一緒に喫茶店に入ってきますね


葉生「いやそれならそれで別の人に聞きなよじゃあ。この際こんなとこまで入ってきたのは置いといて、いっぱいいるよ、人」

??? 「ん?あ、ホントだ!いやー本当にありがとう!良いめぐり逢いが出来たなぁ」


恋塚「あらー、なにかお探しでー?」

樟穫「あ、葉生ちゃん……だれ、その人……?」

葉生「屋内入る前に気づけっての。良かったですわねいい出会いに恵まれて。そんで来たら来たで芽生までいるし、はぁ……」


衣笠「いらっしゃい。おすすめのブレンドがありますよ。ブレンドしかないんですけどね。こういうものなんですが」


▶国見と名乗った青年に、トレイの上に乗ったカップを見せます。ブレンドの上になにかお魚がぴょんぴょん跳ねていますね。そのまま葦名のテーブルに置きます


葦名「ハァ…フゥ……。あら、ありがとうございます。衣笠さん。スコーンは……、ないですわね」

樟穫「ただの迷子?で悪い人ではない……?それならいいけど……」

国見「あ、喫茶店かなにかだったのか……?えーと、手品かなにかなのかな。歓迎は嬉しいですけどそれなら普通のコーヒーをお願いしたいです」


勇聖「あと二人分も持ってきたよー。あれ、二人増えたならまだ要る?」


樟穫「ん……ありがとう、ございます………。ぅ……お砂糖とミルク、ありますか……?」

暁星「へー普通じゃないってさ。残念なのかおめでとうなのか……どっちなんだろうな?」

葦名「まぁ、初見プレイだからですわ。もうタイミングは読めましたし、お前の命もここまでですわ。イッッッッッッッッッッッデエ!!!!!!!!!!!!!」


▶カップに跳ねてる魚に噛みつかれて呻いてますね


衣笠「これはね。寝てるカモくんの髪の毛毟って粉末にして少し入れたやつ。そこのお兄さん、少しお暇?少し招待したい場所があるのだけど」


勇聖「聞いてないけど!?!?えっいやなんでそれでお魚が跳ねるのこわぁ……」

国見「あ、そうだコーヒーは奢らせてよ、お詫びってことで。それでどなたでも良いのでちょっと道を……あれ?実は悪質なやつ……?」


衣笠「じゃあ決まりね。お兄さんこっちこっち」


▶国見の腕を掴んで、エレベーターに乗せます。他の面々にも手で来るように促していますね


国見「うっわ何!?え、何の声!?え、どっち!?」

葉生「こんなボロビルに入る人間に付きまとうって、お兄さん相当見る目ないと思うんだけど。1周回って心配なってきたわ」

恋塚「おひとよしかおんなずき?」


――照葉市 寂れた雑貨ビル2F――


七歌「臨!兵!闘!者!皆!陣!列!在!ぜーーーん!!ハッ」

七歌「その……急に来るのはちょっと……」


暁星「ネタが豊富だな」

恋塚「リンピオトーシーカイジンリッツァイゼーン?」

葉生「いい加減部屋に鍵でもかけな。年頃なんだし」


七歌「エレベーターが扉だから……その……」


葉生「それにしたってカーテン作るなり、仕切り置いとくなりさ……」

勇聖「きっとそのうち慣れるようんうん」


▶悲しそうな顔をして魔法陣を修正し始めます


国見「どうしよう……。今日は諦めてホテルで寝てればよかったなぁ……有り金だけで済むかなぁ……うぅ」


七歌「フッフッフッフッフ……ハッハッハッハッハ」


▶青い裂け目が出来るよ。かなり形が歪ですが入ることはできそうですね


葉生「これも慣れるといいね」


七歌「作法だから……」


樟穫「今日はただコーヒー飲みに来ただけなのに……」

葦名「こうしてまた投入されるのですね」


▶魚が口に噛み付いたままですね


勇聖「いい加減その魚取らない?その、邪魔だよねそれ……?」

葦名「それもそうですわね。ここに置いていきましょうか」


▶息で弾き飛ばしてヒールの踵で踏み潰します


勇聖「んんん扱い!いやでもそれ大事にされても困るな?困るか。じゃあいいや」

暁星「んじゃ、ひと稼ぎしますか」

恋塚「おにーさんもごゆるりとー?」

国見「あのー、これからどうなるんでしょうか……。せめて、せめて情けが欲しいんですが……」


七歌「ステゴロしてお金をもらうバイトだから安心安心安全安全楽しい楽しいの健全なやつですよ」


国見 「ステゴロ……?思った以上に暴の方なのか……。どうしよう身一つでなんて、もう帰れないのか……」

樟穫「とりあえず……身構えておいたほうが、いいとは思いますよ……」

葉生「思った以上になんの説明もされないの不憫に思えてきたけど、いいの?こんなんで」

葦名「血が……、うめーんですわ……」

国見「血かぁ、俺も飲み慣れるのかなぁ。ああ自分なのか相手なのか、考えたくないなぁ……」

恋塚「同じ赤ならいちごのあまあまがよいかとー?」


七歌「さあ突入突入ですよ!ほっといたら私たちじゃ勝てなくなりますからね!」


――オリ柱――


▶中に入ると、学校の校舎裏のような場所ですね。風呂敷のようなものをマントのように羽織った少年少女が立っています。少年少女はかなりドス黒いオーラを見える色で纏っています


少年「夢の呼吸!!オリックス柱!!!柱……どこ……ここ……?」


▶金属バットを振り回したり勝手に落ち込んだりしていますね


恋塚「あぁ?なんだってんだコイツ?」

国見「……え、本当にここどこ!?さっきの部屋は!?」


七歌「天光満つる処に我は在り 黄泉の門開く処に汝在り……」

七歌「インディグネイション……!」


▶凄まじい雷撃で片割れにいたおしぼりを咥えた少女と、三角コーンをかぶった少年、それに力尽きた七歌が倒れます


七歌「後はよろしく……」


国見「あ!それ知ってるよ!でもなんで雷が落ちて子供が倒れたの!?なんで君も倒れるの!?」

勇聖「わかった?やらないとやられるよさあガンバッテ!」

恋塚「おーおー、オツカレサマだな。――ところで、今日は誰が運ぶんだ?」

葦名「あの居合切り……。ゲームの敵にできるなら私にもできるのかしら……。まぁ、アケコンなのでレバーもって振り回すくらいですけど」


国見「せ、説明!できれば1から10まで!具体的な頑張り方とか!!」

樟穫「ここ、夢とかじゃなくて……。怪我したら、本当に怪我しちゃうんで……気をつけてくださいね……」

暁星「気合10割、根性でなんとかなるさ」

恋塚「死にたく無かったら精々足掻け!壊せ!殺せ!ヒーハハハァ!」

国見「そうだね夢だったら良かったと思うよ!ってならないって!?え、ああお願いもう1回助けて!」

葉生「はあ、しゃあない。ちょっと携帯貸してみ」


▶葉生は引っ手繰るようにスマホを奪い取り、勝手に操作していますね


葉生「そんなびーびー喚いててもみっともないよ。とりあえずこのアプリ起動して、自分の中で強そーーーーーって思ってるもの想像してみ」

国見「俺もそう思う!!ええと、起動して強そうなの……それでどうなるのさ」

葉生「さあ?まあなんとかなるよ。がんばれ」

国見「いやそれでなんとかなったら苦労しないでしょ」


樟穫「葉生ちゃんが人助けしてる……えへへ、やっぱり優しい子だね……」

恋塚「目の前の敵をぶちのめしてやれ!」

国見「ぶちのめしたくはないんだけど……やってみるよ……」


▶スマホの光に包まれ、黒い三角帽子に、対照的な白い服、黒いコートにマントを羽織っていますね。杖のような意匠が施されたラッパも持っています


国見「あー、こういう感じなんだ。なんでラッパなんだろう。これどういう仕掛け?」

勇聖「なりたいと思ったらなれるし出来ると思ったら出来るみたいななんかそういうやつだよ」

国見「そっかー。世界は広いんだねぇ……。ってならないって言ったじゃん!?」

樟穫「よし、アズちゃん、出番……!あっ……!?コーヒー飲みに来るだけの予定だったから……お留守番させてきちゃった……」


声柱「私の声で援護するから!山本くん!頑張って!」

オリ柱「俺は……水と炎を両方持ってるぞ!――来い!」


国見「あとあっちがいかにも鬼滅の刃って感じなんだけど、あれはどういう。倒しちゃうの!?あの煉獄さんみたいな感じの人!?」


▶戦闘前行動 葉生 急に歌うよ[朝倉×5]

 計57ダメージ

▶戦闘前行動 オリ柱 劇場の呼吸(自分の生命が半分以下になった時、任意発動できる。行動値の最遅のタイミングで行動数を2回増やす)


▶暁星 アニメで判定 通常攻撃[導引][深赤 闃然 鏗鏘 砂錫 鉱滓 雷汞]

 成功 94ダメージ


暁星「さくっと倒れてくれよな!」

オリ柱「戸柱が逝った……!まだまだ!」


▶オリ柱 水の呼吸:ブルーウェーブ(目の前の対象に5回物理3d4。回避可)

▶暁星 戦闘回避

 全成功

[声の呼吸:麗声癒快(敵全体に6d8の生命回復)]

 25回復


▶勇聖 世間話で判定 通常攻撃

 失敗 失敗

▶樟穫 アニメで判定 通常攻撃

 クリティカル 成功 13ダメージ[追撃]7ダメージ

▶国見 世間話で判定 残像

 成功[人脈]


恋塚「ヒューッ!やるじゃねえか!」

オリ柱「やはり鈴木がいないと……」

樟穫「私も、もっと、強くなるんだ……てやーっ!」

勇聖 「お隣失礼、続けて発射ぁ!――あっ外れた」

国見「な、何も疑問が解決しないまま進んでく……っ、頼むなんか起これ!」


▶声柱 声の呼吸:ハイパーボイス(対象2名魔法3d5)国見樟穫

 10ダメージ


▶葦名 通常攻撃

 成功 13ダメージ[追撃]7ダメージ

▶葉生 霧雨

[劇場の呼吸(行動値1を2回設置)]


声柱「走れ疾風のように~」

葦名「居合切り!」


▶アケコンをぶん投げてますね


▶恋塚 通常攻撃[足刀蹴り×3、細流×3、闃然×3、鏗鏘×3]

 通常攻撃[足刀蹴り×3、闃然×3、鏗鏘×3]

 成功 23ダメージ[追撃]6ダメージ 7ダメージ 

 成功 35ダメージ[追撃]8ダメージ 5ダメージ

[セ界に打ちのめされて(死亡時発動、ランダム1人に物理4d7)]勇聖

 12ダメージ[所有]


▶暁星 通常攻撃[深赤 闃然 鏗鏘 砂錫 鉱滓]

 クリティカル[人間振り直し]83ダメージ 83ダメージ


恋塚「ヒーハハァ!燃えろォッ!虫ケラァッ!」

暁星「よし、これで終いだ。チェストォ!」

オリ柱「下妻後逸……俺、息苦しいよ……」

声柱「どうしたって打てないいつも変わらない今も」


▶黄色の羽織を羽織った少女が倒れると空間がゆっくり崩れていきます


恋塚「いいねえいいねえ!後は逃げるだけだなァ!」 

樟穫「ううん……私、役に立ててるのかな……?」

国見「逃げる……そうだよな、やっぱり人を殺したんだから逃げないと……、――共犯か」

勇聖「大丈夫大丈夫あれ人型なだけで人じゃないから。まあ僕もだけど」

国見「え、なにそれ……」


▶倒れ伏した少年少女を見ると、ところどころレインボーに発色したり、角が生えてたりします


葉生「人外アピールにも程があるっしょ程が」

葦名 「『お前にレインボー』ってやかましいですわ」

国見「あー、そうなんだ……よかったぁ……いや何もよくなくない?」

勇聖「いいんだよ倒さないと帰れないし。大和さーんおつかれこれあげる」

暁星「回復薬もくれるのか?非常時の換金手段じゃなくても良さそうだな……サンキュー」

勇聖「丁重に扱うがよいぞ!!」


▶葦名が少年少女の羽織などを適度に蹴りつつ毟り取っていますね


▶恋塚 回復薬G

▶暁星 回復薬G


▶脱出判定

 [恋塚]10ダメージ

 [暁星]17ダメージ[所有×2]

 [勇聖]8ダメージ

 [葉生]6ダメージ

 [葦名]13ダメージ

 [国見]7ダメージ[所有]

 [樟穫]12ダメージ[所有×2]


暁星「ぼちぼち帰るかー。はぁつかれる……」

恋塚「んじゃ、コイツはアタシが運んでくぜー!」


七歌「これ……受け身の覚悟の準備をしないと……」


葦名「魚ほどではありませんね」

葉生「頑張って出口まで走ってね」

国見「帰りは走りなの!?待ってよー!」


――照葉市 寂れた雑貨ビル2F――


恋塚「とうちゃくー」


七歌「ゥゥッ……角はきつい角は……」


恋塚「……だいじょぶ?次からやめときま?」

樟穫「ん……全員、抜けられたみたいですね」

葦名「はっ!!さっきの魚が身を挺して私のクッションに……!?――服が汚れたんですけど!!!!!!!!!」

国見「はぁ、はぁ……。なんっだよ、この体験……」

暁星「ドサッと落とされるのはちょっと可愛そうに見えるな」


七歌「いやでも……仕事はちゃんとしないと……いやでもいたい……」


恋塚「運ぶのは他の人が良さげっぽいのでは?」


衣笠「素材はエグってきた?」


勇聖「たっだいまー」


衣笠「別にコレでもいいけど、最近かいわれ感を見出してきてるのよね」


恋塚「だれかがおはしらさんをむしむししてましたがー」

暁星「素材なら、あいつが粗方毟ってたぞ」

国見「……なんだか大事な話をしてるみたいなのでこれで失礼します!コーヒー代は置いてから帰るので!」


暁星「おっと、まだ帰るのは早いからそこで待ってような?」

恋塚「お話あるのでちょいとおまちー?」


▶国見は両腕を掴まれて動けなさそうですね


国見「お、お構いなく!俺にはないです!」

勇聖「でもでも、あれ一杯いくらか知らないでしょ?もうすんごいんだよ」

国見「……そんなに?ボッタクリ……いやでもちゃんと見合ってるなら……でも俺から頼んだわけじゃないのに……」


葦名「ではこちらの竜胤の雫をどうぞ。無病息災のお守りを込めて剥ぎ取りましてよ」

衣笠「なんか鬼滅っぽいわねコレ……。まあ、手触りも独特だし、発色するし……。1人頭120万円くらいでどうかしら?」


暁星「こっちは問題ないよ。さっきの商才無いって話聞いてるとどんぶり勘定で渡して破産しないか不安になるけどな」


衣笠「最悪そこのかいわれ売ればいいから問題ないわ」


勇聖「ちゃんと手間暇かけて育てなきゃダメだよ!」

恋塚「そもそも売るのがダメですがー……」

国見「違う世界って感じだなぁ……。あの~、もう俺いいですか」


衣笠「ええ。報酬は後で振り込んでおくからね。今、口座番号だけ教えてね」

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