【SS】実鬼TRPG オリジナルキャンペーン【七歌は祈ぎ掛く夢裡の中】
kaede198
実鬼のかんたんな世界観説明、人物紹介
用語説明
■そもそも実鬼とは?
人間が過ごしている時に放つ負の心の揺らぎ。それは嫉妬だったり、嫌悪だったり、はたまた悲哀だったり。その、心の揺らぎの矛先として発生する負の連鎖の空間「悪鬼」を止めるために、「夜叉」となり、負の感情の連鎖を断ち切るTRPGです。
■このTRPGにおける概念について
想いの強さ、力そのもののことです。それは、信仰であったり夢であったり、憧れや憧憬だったり。もっと言うなら今信じられている常識や信念、思い込み。
出来るはずがない、存在するはずがないという思いと、
いてほしい、出来てほしい。いたら怖い、現実にいなくてよかった。
という気持ちの合間に存在するものです。
かつてジュールが『人間の想像できるものはすべて実現できる』と言いましたが、実態は逆です。人間が実現出来ると概念上形成したから出来てしまう。
そもそも実現が出来ようもないことに対しては想像の余地すらないからです。
この概念の力が乱高下する悪鬼内でのみ、自分の生命力を変換してアニメやゲーム、漫画の本来出来ないと思われていた概念を覆し、出来るようにしているのです。
いや、出来ると思ったから出来た。が正しいかもしれません。
■悪鬼
心の闇が作り出す、概念空間のことを指します。人間が引き起こす場合は大抵ですが、稀に犬や猫、鳥などが引き起こす場合もあります。
適性がないとそもそも見えません。
概念とはいえ、そこにあるのは現実なので物を持って帰ることが出来ます。負の感情を作り出し拡大する化物、「羅刹」が引き起こしていますが、稀にいない場合もあります。
放置しているとどんどん概念空間が拡大し、負の感情も大きくなり、更に悪鬼が大きくなり、現実世界に侵蝕していきます。
これを防ぐという建前のもと、やりたい放題するのが夜叉なのです。
今年度に関しては悪鬼は全て「セカイ」として呼称されます。「悪鬼」という言葉の概念を生み出し、固定化させたのが紅葉であるためその時々に応じた名称が使用されます。
かつてはゲートと言われていたりしましたが、異世界転生のブームに伴い徐々に一方通行となりました。
このセカイという呼称は最近のソシャゲから引用されています。本質や役割としては同じなので、悪鬼でもセカイでも意味合いは変わりません。
羅刹についても同様で、「魔物」と呼称されます。発生原理などについてはわかっておらず、倒せば消える程度の認識しかありません。
■夜叉
基本的にオタクと呼ばれる人間で構成されています。人間じゃないのもいたりします。
悪鬼が見えるようになってしまった適性のある人のことを夜叉と言い、紅葉と呼ばれるところで大量の金を貰い、思う存分オタク活動に励みます。
オタクなら誰しもが思う、こうだったらいいのにな、こういう装備なら強いなというものを悪鬼で具現化し、魔法少女のように変身して暴力で解決します。
負の感情の浄化という建前のもと、想いの力でビームを出したり空を飛んだり剣を逆手持ちしたりして殴り飛ばします。
悪鬼は危険な為結構な割合で死亡者が出たりしますが、貧すれば鈍してしまうため紅葉の生活が日常の一部になってしまい、やめようにもやめられないのが実情です。
今年度に関しては夜叉に相当する言葉がありません。ある意味紅葉の奴隷である夜叉と違い、企業などではない為強制力がないからです。
しかし、別の手段でベルや円を稼ぐ方法を用意しています。そのため結局は金のためにっていう側面が存在することは否定できず、資本主義に屈します。
■紅葉
喫茶店にゲーセンがくっついた防音だけは完璧のチェーン店です。本来は少し音がないと集中できないような現代の日本人の作業の為にあるような店として、幅広い年齢層から愛されています。実態は夜叉に対するサポートや事態の隠蔽処理などを行う政府直属の裏組織です。やはり基本的にオタクで構成されており、重要な研究のモデルにアニメやゲームを真面目に使ったりします。
また、紅葉の目立つ資金源がゲーセン喫茶ですが、カラオケ店だったり、保健室に内蔵されていたり、その辺の住宅だったりと店主になる人の趣味で構成されます。
今年度は都市開発のニュータウン事業が失敗した為、紅葉は既に撤退しています。
現在は取り壊しを待つだけの紅葉が廃墟となって照葉市に存在しています。
■冬泉コーポレーション
一般的な印象としては電化製品や店の店員が使えるとは聞いてるけどこれ使ってるやついるのか?ってレベルぐらいには浸透していないPayなどを取り扱う企業です。
オタク的にはいろんなイベントやライブの協賛になっていたり、適度に本社が爆発したり、オンゲ【アイリスオンラインⅡ】の運営をしたりとそれなりに知名度があります。
実態は紅葉と業務提携をし、魔力を込めた武器や防具。日本じゃ卸せない銃を輸入したりとオタク向けの企業なのを隠れ蓑にしてちょっと怪しい商品を夜叉向けに加工して販売しています。
過去、秘密裏にアンドロイドを製造していた元社長が退陣してから友好的にはなりましたが紅葉としては利用出来るうちは利用しよう。という方針のようです。
今年度に新たに【アイリスオンラインⅢ】というソシャゲを開発しています。
ですが、実際には夜叉としての適性がないとそもそもゲームを始めることすらできないらしく、
メンテしかしていないと嘆くユーザーと、メンテがそもそもなく遊べて神ゲーと評価するユーザーに真っ二つに割れておりストアの星評価は1.2と散々です。
■ENOKI
2018年に紅葉と冬泉の提携でできた子会社です。Vtuberの運営をやっていますが、運営そのものはあまり関わることはなく、企業案件を通して個人勢をバックアップする程度には放任主義だと思われています。
Vtuberが概念に影響を与えることを利用し、思念の方向性を決めたり自分の思い通りに概念操作をすることを目的に作られました。
所属しているVtuberの中の人も夜叉なことが多く、適度に自分の目的、願望の成就の為に話題をチョイスしていたりします。一番人気は「秋月このは」
二次創作の条件が、「殺さない」の1点なのと、Twitterのエゴサーチが非常に早く、エログロ関係なく自社Vが関わっているとなんでもRTとFavを飛ばすこと、同人誌で著名な人材を囲い込みアンソロジーコミックを出したりすることから運営はVtuberのえっち絵を望んでいる、と解釈されています。
去年度の影響で秋月このはが神と讃えられるようになり、例年通りえっち絵を書くと敬虔な信者が暴走し、話題になる為むしろえっち絵は増加傾向にあります。
公式も相変わらず条件に満たしているなら万偏無くRTする為、今が全盛期と表現するファンもいます。
清浦真帆に関しては二次創作の条件が一切なくなった為、ENOKIのリョナ的な需要を大量に請けています。公式側の声明としては、本人から許可が出たと説明しています。
■陰
負とも言います。生物が持つ嫌だなとか、やりたくないななどの負の感情のことです。この陰は空気に漂い、強い陰だった場合稀に写真に写ることもあり、その場合はオーラや幽霊などと呼ばれます。
大量の同じ感情の陰が同じ場所に蓄積した場合は概念空間を引き起こし、悪鬼を生み出します。
悪鬼を形成する条件は多岐に渡り、人を殺したい程の殺意から好きだったおかずを落としてしまった悲しみ程度のものでも発生します。
想いの力が強ければ強いほど、強い羅刹を生み出します。
■陽
正、気、丹、生命力とも言われます。生物の持つ生きる活力やエネルギー、自然の持つ強い力のことを指します。この力を総合して魔力と表現されたりもします。
悪鬼の内において陽を自分に集約し、想いの力の概念と結合させ、強い力を持って夜叉は変身するのです。
■変身
夜叉が悪鬼内で武器や防具などを生み出す現象のことを指します。自分の想像しているやりたいこと、かっこいいこと、あのアニメのキャラクターの模倣などを自分の生命力と想いの強さで具現化します。変身の種類は多種多様で、服がガラッと変わる一般的な変身に加え、武器や小物だけの具現化だけだったり、性別や性格ごと変わってしまう場合もあります。
今年度では「適合者」と表現されます。「変身」もまた、紅葉が定義した言葉のため、意味合いの似た定義を持つ用語を勝手に引用しています。
■覚醒
何らかのきっかけで、悪鬼が見えるようになった状態のことです。人間だけでなく、妖怪も覚醒をしていない場合は悪鬼は見えません。その為、一生自分が妖怪だったと気づかないまま人として生涯を終える人もたくさんいます。覚醒をしていない妖怪や、紅葉に所属していない妖怪のことを「野良」と呼び、紅葉では積極的に保護を行っています。
今年度だと紅葉が定義する夜叉相当の言葉がない為、覚醒に相当する現象に対する言葉は存在しません。
■魔法陣
実力を積んだ夜叉は魔法陣を覚えることを義務化されます。魔法陣は主に人払いや簡易的な悪鬼の生成に利用します。
後世の教育や危険な場所に一般人を寄せ付けさせないといったことに使われますが、一般人には見えない対象とも会話をしたりするので悪魔交信に見られたりもします。
今年度だと非常に未熟な魔法陣を使います。過去で少しだけ見た魔法陣の見様見真似でしかない為、効力がかなり少なく一般人をかなりの確率で巻き込んでしまいます。
■魔法、スキル
夜叉の生み出す生命力を犠牲に概念が見せる陽の、心からの喜びのことです。
魔法は一般的に出せないものと信じられていますが、悪鬼によって概念が乱高下する状況下だったり、悪鬼によって概念の乱高下を覚えてしまった人間が、
自分はこういう効果の魔法が出せる!
と思いこむことで概念上実際に出てしまう現象のことを指します。
ただし、魔法やスキルは叫ばないと効果を発揮しません。
由来ははっきりしませんが、大体の場合で叫ばないと技と認識しない概念が一般的に浸透しているからです。
今年度だと、ある理由で眼帯をしている露七歌が、連想ゲームでエクスプロージョンを出してみたら本当に出てきたので何故か使える程度の認識しかありません。
参照元の都合上、技を叫ばないと魔法が出ないと思っています。
■相当品変換
紅葉では、各々の思い浮かべる概念をある程度固定化し、魔法、スキル形式として一律化しました。類似の効果だったとしてもこういう効果がある!と知識として仕入れることで魔法などの効果を出しやすくしている為です。また、武器や防具なども、概念に名前をつけることで、画一的に悪鬼で戦いやすいようにしました。
例えば紅葉では斬撃を飛ばす技全般のことを「魔神剣」とリストに掲載されていますが、別にかまいたち、ソードビームや空破斬やメリヘムなどと叫んでも問題なく「魔神剣」として認識され、きちんとソードビームならソードビームっぽいエフェクトで飛んでいきます。むしろ概念枠の拡大の為、紅葉では変換して呼称することを推奨しています。
今年度だと、最近はエクスプロージョンとわかれば出せることが発覚した為以下省略で出せることが判明しました。
そのため、でろーと思ったらでたくらいのざっくりした説明しかされません。
■ベル
裏の紅葉でのみ使える基軸通貨です。どうぶつの森の借金狸にあやかり、経済が回るように作成されたものです。その辺のものより、紅葉が作成し、霊力などを込めたものを相当品変換したほうが魔力効率が上がり強くなる為、基本的にその材料費などをベルで支払うようになります。
今年度でも裏の世界での基本取引はベルを使います。ただ、紅葉が作成したものですが紅葉が地域から撤退している為入手が困難になっています。
■木魅
夜叉の適性がないのに何故か悪鬼に入ってしまった人間のことを指します。
基本的に昏睡状態で、一般的には幽体離脱や夢遊病、夢だと思っていることが多いです。
どの場合も感情の揺らぎが不安定で、感情幅の広がりが大きいため強い羅刹を生み出してしまいます。
■怨霊
強い陰の力がありすぎて現実世界に侵蝕してきた悪鬼羅刹のことです。
強い悪意で一般人にも見えてしまう為、幽霊などと呼ばれることのほうが多いです。
怨霊が湧いているところに夜叉が向かう時、死を覚悟します。
■マスター
既に夜叉となった人間のことです。稀によくある例外を除き、大概は何らかのサブカルチャーに精通しています。サブカルチャーの影響と、夜叉であるという概念形成のおかげで身体も幾らか頑丈になっていますが、悪鬼による戦闘で戦死することも多く、40歳まで生きるマスターはあまりいないとされています。
今年度だと紅葉が撤退している為、マスターと呼ばれる人間は出てきません。
■日本妖怪、怪物
人間とともに長年一緒に歩んできた概念形成の化身のことです。一般的に日本が舞台なので日本を基準とした感性、基準、特徴を持っています。外国で生まれたものは怪物といい、日本の感性とは明確に区分けされています。
概念によって強さの基準値が変わる為、一般的にその妖怪の強さのイメージや記述、知名度、土地、名前によって個人個人の強さは変わります。
■神様
信仰によって形作られた、信仰概念そのものの化身のことです。妖怪と違い、願いを叶えるシステムそのものになっており、どちらかというと機械のほうが近いかもしれません。
人が神になったり、妖怪が祀り上げられるようになって神様となったパターンは事情が異なり、元となった人間や妖怪の思考のうち、信仰によって得られた功徳の部分のみ肥大化し、願いを叶えるシステムに、その人の判断基準が追加されます。
アニメや漫画などのキャラクターにも現象的に神様と呼ばれることが多々あります。
長年連載や人気を保っているアニメや漫画、ゲームなどのキャラクターが公式や二次創作で解釈と違うことを喋った場合、それは私と解釈違いとなる事件が多々起こりますが、それはそのキャラクターに対しての信仰があり、信仰しているキャラクターと違うから起きたものになります。
解釈違いは負の感情として肥大化し、悪鬼となり暴れることもあります。
その場合は解釈違いの部分のみ肥大化したシステム的な動きとなり、神様と一致します。
■
横須賀周辺にあることを想定した架空の市です。
今年度の舞台となる場所です。海沿いに近く、都内へのアクセスも割と便利。
ですが、上京してわざわざここを選ぶような猛者は少なく電車も隣の市まで行かないと急行などが止まらない為人口が少しづつ減少しています。
過去、都市開発の一環でニュータウンが建設されたものの電車が廃線になったことで廃墟にほど近いビルが立ち並んでおり、 現在は主に都内から日帰りでキャンプや民宿を楽しむ、といった方向にシフトしています。
■寂れた雑貨ビル
市の中心地のほとんどを示している地域です。
照葉市のニュータウン開発が頓挫し、住民は現在4人ほどしか住んでいない地域で、
手入れされていない住宅も多く、現在はほぼ廃虚同然となっています。
また、鉄骨が剥きだしになっていることで立ち入り禁止区域に指定されている場所も多く、ほとんどなにもないと言ってもいい場所で地元民でも近寄る人はほぼいません。
■紅葉拠点跡地
市の北西部にあります。
ニュータウン開発計画の頃、一時期の間だけ紅葉がオープンしていました。
ニュータウン開発が頓挫したのと同時に紅葉も戦略的撤退で閉店し、現在は建物だけが残っています。
紅葉の営業スタイル上、食器などほぼ全てがそのままにされているが、ゲーム筐体のマザーボードだけは抜かれています。市全体が過疎になってきている為泥棒も入っていないようです。現在は朱鷺森神社が土地を管理しています。
■ヒラギノのお寺
市の北部にあります。
本来は光然寺といいます。
ヒラギノと呼ばれているが、実際はクキノさんが住職をしているお寺のことで、クキノは柊野と書きます。
住職さんいわく、もともとはトガノという名前だったのを先祖が改名したらしい。
■朱鷺森神社
市の南東部にあります。正式名称は朱鷺森狐火宮神社です。
長野にある総本宮の分祠で、御祭神は季節と嫉妬の女神、クニシヒノタマです。
季節の変わり目になる度夜祭を行う為、学生からの知名度は高い。中でも10月のお祭りは華々しく、この時ばかりは照葉市もかつての賑わいを取り戻します。
■芦原石碑
市の最北部の山中にあります。
かつてこの地域を領していた芦原氏の城趾があったとされることを示す石碑です。
■闇市場
市の北東部にあります。
本来は毎週土曜日に、ほぼ隣の市と変わらない立地にある博物館が行っているブックミュージアムの一箱古本市のことを指します。
オカルトサイトで符合を示せば珍しいものを売ってくれるという噂が絶えないが、実際買えたという報告者は1人もいません。
■藤袴のストレイ
2020年に猛威を奮ったVtuberの秋月このはと忍田ハコベ、清浦真帆を偶像崇拝することを目的にしたTwitter発の新興宗教団体。
当初はENOKI非公認のVtuber厄介応援団体として認識されていたが、20年7月に和歌山市のENOKI事務所で立て籠もりを起こした後、所属していた清浦真帆を誘拐し監禁。彼女を心神喪失状態に持っていったことで世間からの風評が悪化。
同年11月に警察の手が入り解散した。
■ゲーム教
藤袴のストレイの残党が結成したTwitter発の所属団体。
ゲームこそが全ての発想に繋がり、全ての創作はゲームに回帰するという教義を打ち出している。
アイリスオンラインに登場するスターウィンドというキャラをミームとして様々な場所に張り出すことで、本来スターウィンドが取得していた知名度をそのままゲーム教と結びつけることで、21年2月頃から急速に信者数を伸ばしていった。
彼らの謳い文句として、
「なろう小説のトラック、どうしてトラック以外が流行らないかわかるか?」
というキャッチコピーを打ち出し、主に若者を中心に広がっていった。
また、スターウィンドの美少女フィギュアを非公式で神像として売り出しており、2ヶ月祈った後はフリマアプリで転売することを是としている。
転売されたフィギュアをゲーム教が買い取り、格安で信者に渡し、売り払ってもらうことで擬似的に信者に還元をしている。
スターウィンドが不死鳥と呼ばれていることから、健康祈願や不老長寿なども謳っている。拠点は照葉市としていて、聖地巡礼にくる信者も少なくないらしい。
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