テープを切った、その時に

勝利だギューちゃん

第1話

道を歩いてきた。

人生という道を・・・


過去を振り返るのは好きではない。

でも、時々は思い出したくなる。


ある時、後ろを振り返ってみた。



驚いた。


僕が歩いてきた道が、無くなっている。

確かに、歩いてきたはずなのに・・・


本当に何もない。

真っ暗だのだ。


「君の人生は、君の物。

せっかく築き上げた君の道を、君以外の人に歩かせたくない。


だから、消した」


女の子の声がする。


「君はだれ?」

「私は、君の守護霊」

「守護霊?」

「うん。君は本来は後ろ向きな性格。でも、それでは成長しない」


確かに昔は、ネガティブだった。

今もそうだ・・・


だが・・・


「私は君が好き。君の人生は君だけの物。

誰にも歩かせない。絶対に・・・」


足を踏み出した。


歩ける。

歩けるぞ。

僕は歩ける。


「疲れたら、立ち止まってもいい。

でも、決して振り返らないで」

「もし、振り返ったら?」

「そこには、私しかいない。その時は、一緒に笑いあおう。」


それはいつ?


「君の人生の向こうに、テープが見えた時だよ」

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テープを切った、その時に 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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