202011 ジャパロボ チーム祐奈3-3

渋谷かな

第1話 チーム祐奈3-3

「なぜ面接会場がファミレスなんだ!?」

 チーム祐奈と前田みなみの面接は防衛省ではなく、普通のファミレスで行われる。

「それはテロリストかもしれない人を防衛省に入れる訳には行かないでしょ。」

 そこに祐奈、麻衣、久美の3人が現れる。

「ほ、ほ、本物だ!?」

 みなみは大日本帝国の大人気スターの祐奈の登場に驚く。まさか面接に本人が来るとは思っていなかったからだ。

「私はおまけみたいなものだから、気楽にやってね。」

「は、はい。」

 祐奈に緊張するみなみ。

「ごめんなさいね。こんな朝早くに。」

「いいえ、お忙しいから朝しか時間が取れなかったんですよね?」

「モーニングの時間だからよ。」

「はあ!?」

「久美ちゃん、ドリンクバーに行ってきます!」

「よろしくね。私と祐奈教官の分もね。」

「ラジャー!」

 ファミレスで早朝の面接。その理由はファミレスのモーニングサービスの時間だった。

(なんだ!? この和やかな雰囲気は!? 罠ではなかったのか!?)

「ふう~。」

 みなみは少し緊張がほぐれる。

「前田さんも行ってきていいわよ。ドリンクバー。」

「え!? いいんですか!?」

「いいんです。ほら、もう祐奈教官は寝てるし。」

「ええー!? 面接中に寝てる!?」

「zzz。」

 いつでも、どこでも、どんな時も祐奈は良い子なのでよく眠る。

「これが!? 本物の眠り姫!?」

(なんなんだ!? この想像していたイメージと違いすぎる!? これが世界を恐怖のどん底に落とし込んだ大日本帝国のエースパイロットだというのか!?)

 みなみは祐奈の想像と実物のギャップに戸惑う。


「それでは面接を始めます。」

「宜しくお願い致します。」

 ここに大日本帝国所属のチーム祐奈と反大日本帝国同盟ジャパカイダのボスみなみとの非公式会談が始まる。

「まず、どうしてチーム祐奈に入ろうと思ったのか、志望動機をお聞かせください。」 

「復讐するためです。」

「復讐!?」

「はい。私は姉を戦争で失いました。」

「お姉さんを。それはお気の毒に。」

「なぜ姉が亡くならなければいけなかったのか、なぜ姉が亡くなるような事態になったのかを考えました。その結果が自分に力が無かったからです。もし私に強い力があれば姉さんを失わずに済んだんだ!」

 みなみの言葉には実感がこもっていた。

「これも全て、世界の均衡を破壊してしまった大日本帝国自衛隊のエースパイロット、広瀬祐奈のせいだ!」

「zzz。」

 自分のことが言われているとも感じないで祐奈は寝むり続けている。

 つづく。

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