俺の彼女と一緒にいると、すごく楽しい。

紗倉 伊織

第1話

今日は、6月3日。


俺、古原奏汰は安定の無気力な日々を送っている。


友だちは、多いと思う。もしくは、普通、割と楽しく学校生活を無気力で送っている。結構難しい。

こう、なんというかね?周りとの距離感?が難しい。なるべく、反感を買わないように。入れ込まれないように。あと、恋愛の時が楽しいと思えるように。『いつも通り』にしない為。

まぁ、フツメンレベルの俺にはあり得ないんだけどね!


話は変わるけど、クラスか学年に輝いて見える人、いるでしょ?多分。「あ、眩しいなぁ」って感じの。うちのクラスにも1人いるんだけど、この人がまぁ、すっごく眩しいの。


睦月 伽奈っていうんだけど。

テストでさえキラキラしてる。常に楽しんでいる。みんなが嫌がることでも進んで行う。本当にすごい。


で、その子が気になる。なんでだろーねぇ。これが、分からない。


「奏ちゃん、飯行こーぜ!」


女子からのあだ名が『白馬の王子様』、椿谷リオン。えっと、どこだっけ?あ、そうそう、ドイツ人とのハーフ。お母さんがドイツ人だそう。


「おう、リオン」


コイツとは、一応親友と言える関係。小、中、高と同じ学校、同じクラス。大体、成績も一緒。見た目!これだけは、差がひどい。超絶イケメンとザ・フツメン。悲しくて笑える。ははははは。

「なーに食べる?」


「うーん、俺はラーメン。値段通りの味って感じだし」


「奏ちゃんはそればっかだな。せめてサラダは食べなよ」


「はいはい」


「お前なぁ………………………。あ、俺、新作のサバの味噌煮パスタ食べよ!っと!」


なんだよ、それ。不気味だな。絶対食べたくない。味がヤバそう。


「なんか美味しそうじゃん!」


「その興味は持っちゃダメなやつだろ」


と、まぁ注文して、席に座る。


「リオン、うちのクラスに睦月 伽奈っているじゃん?」


「うんうん。どうしたんだい?」


「そのな、睦月が最近気になってて………」


「それはきっと恋だよ!!!!」


早い早い。


それに声がでかい。周りの奴らがビクってしたぞ、おい。

とりあえず、周りに頭を下げる。


「そうなのかか?」


「うん?」


なんで疑問形なんだよ!?


「意識してるかい?」


「まぁ、他人よりかは」


「多分それは恋だと思うよ。俺は嬉しいな。無気力を目指している奏ちゃんが恋をするなんて」


「決まってないけどな」


決まってない。恋かもしれないが、違うかもしれない。


「恋、なのか?」


「まぁ、分からないけどね!もしそうだったら初恋か!

コイツ、殴っていいか?顔がうぜぇし、初恋っていうのを言うなし。


「まぁ、ありがとな」


「うん、気にするな。俺と奏ちゃんの仲だろ?」


うん、かっこいいな。


「ぶふぉ!?!?!?こ、このパスタまっず!!!!」


はぁ。さっきまでかっこよかったのに。前言撤回だな、これは。


____________________________________


こっちもよろしく。

「ハロウィンのイタズラから始まる俺のラブコメ。」

URL→ https://kakuyomu.jp/works/1177354054935384033

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