私たちは繭の中 (仮)

hayaseRyou

あらすじ

異形というものは、人々の生活の中に息づいている。

しかし異形は、人には視えない。


視えない異形は、人が好き。

人の中にまじりたがる。

視えない異形は、人が嫌い。

負の感情で悪さをする。


人と異形の間に立って、互いが共存できるように橋渡しをする。

それが彼ら名持ちの役目。


魔女は人の側につき、異形の力で人を助ける。


退魔師は人の側につき、人を害する異形を滅す。


悪魔憑きは異形の側につき、路頭に迷った異形に仕事を与える。


魔法使いは道具を扱う。

異形の道具と人の道具。

求めるモノにそれを与える。


名持ちは代をいくつも重ね、その名と役目を継いでゆく。


名持ち同士で協力と反発を重ねながら、次代へ繋いできたものだ。


そして世代は移り変わる。


次代達は皆若く、名持ち達もまだまだ青い。


それでも継いでもらわねば。


なぜなら時が迫っている。


約束の時はもうすぐそこ。


そして鍵を握るのは、この次代達。






魔女に、退魔師、悪魔憑き、そして魔法使い。

彼らはおとぎの中ではなく、実在する。


少年少女は巡り会う。

その名を引き継ぐ次代として。


彼らは出会い

大人になって

その名を継いでゆくのだと。


魔法使いの弟子である僕に手渡された、一通の真っ赤な招待状。

それは魔女からのものだった。

そこで僕は彼女に会った。

黒髪が似合う、少し年上の彼女に。


それから僕は彼らを知る。

魔法使いの意味を知る。

何も知らなかったのだ。

僕は守られていたのだと。

気づくことができたのは、シショーと別れて随分時が経ってから。


少年少女は惑ってる。

自分自身の信じるもの、守りたいもの、隠したいこと。

劣等感、喪失感、罪悪感。

らしいものをたくさん抱えて。

日々を過ごして生きている。


魔女の彼女は家出中。

退魔師名乗るは孫にこだわるおばあちゃん。

悪魔憑きは子供を養い作家業。

魔法使いは姿を消した。


さてさてどうなる次代たち。

その名は意味を持つ。

その名は役目を負う。

曲者揃いの名持ちから、無事にその名を継げるのか!?


最後は決まってハッピーエンド。

魔法使いの優しい嘘に、彼は気づいて涙する。

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