猫に学ぶ悪役令嬢とは?~義弟編~
モカコ ナイト
第1話~平穏な日常の崩壊~
ピンポーン♪
平日の朝、この屋敷にしては珍しくインターホンが鳴らされた。
「はーい!」
返事をして応対に当たるのは、この屋敷の怠け者の召し使い『ママ』。
ドアの向こうにいるのは、わたくしからは見えませんわ。
申し遅れました。わたくしはこの屋敷の令嬢ミケにございます。
『ママ』は先程から来客と二言三言交わすと、用向きは終了のようですわね?
『バタン』と、閉ざされた大きな扉。振り返る『ママ』。
さぁ!わたくしとの朝のバトル再開ですわよ!!何処からでもかかってらっしゃいな♪♪わたくしはそう簡単に捕まえられなくてよ!?オーホホホホッ!!
しかし、何だか嫌な臭い。振り返った『ママ』の腕には、小さな男の子が。
しかも臭い。ものすご~く臭いんですわ!!
何なのですの!?この臭い!!
わたくの大ッ嫌いなこの臭い!!
この屋敷での唯一の天敵『パパ』が仕事から帰るとしている機械油の臭いですわ!!
「シャーーーーーッ!!!」
わたくしは駆け出しました。ええはい、それははもう、脱兎のごとき勢いで!
何なのですの!?あの不快な生き物は!!
わたくしのお屋敷に何の様ですのーーっ!!
それから三日間、わたくしは二階から階下の物音を聞きながら過ごしました。
どうやら彼は、私より一歳年下のようで近所で今朝保護され、我が家の養子として迎え入れられた様なのです。
それも突然、何の前触れもなくわたくしに一言の相談も報告もないままに!
こうして黙って一人寂しく過ごすのも癪な事ですし、わたくしはあの生き
わたくしの屋敷を荒らすような者なら、きっと何時かは追い出してやるんだから!!
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