202011 ジャパロボ 44
渋谷かな
第1話 ジャパロボ44
「ウワアアアアアー!?」
さとみたちは激しいデッカイドウの攻撃に危機にさらされている。
「みんな消えるがいい! 全ては私の糧になるのだ! 私だけが生き残るのだ! このデッカイドウがあれば、大日本帝国の支配者になることも夢ではない! ワッハッハー!」
強化人間と化した大江都知事は普通の人間ではない狂気の世界に足を踏み込んでしまっていた。
「もうダメ!? あんな化け物とどうやって戦うのよ!?」
「せめて麻理子さんがいてくれたら!?」
すずもイリスも麻理子を失って気落ちしていた。
「しまった!?」
「さとみ!?」
「捕まえた。」
さとみのジャパロボを触手で捕まえた大江都知事はニヤリと笑う。
「死ね! ドブネズミ!」
高エネルギー砲がさとみを狙う。
「やられる!? ギャアアアアアア!?」
死を覚悟するさとみ。
「ズバっと!」
「何!?」
何者かが触手を切り裂き、さとみを救出する。
「さとみちゃん大丈夫ですか?」
「その声は令和ちゃん!?」
「はい。優子さんも居ますよ。」
「優子さん!?」
さとみのピンチを救ったのは優子搭乗の地の精霊ノーム・ジャパロボだった。
「あんたたちが情けないから、ゆっくり病室で寝ていられないんだよ。」
全員に声かけなどしたことが無いので照れる優子。
「クスッ。なんか優子さんポイ。」
さとみの表情に笑顔が戻った。
「でもあんな化け物とどう戦えばいいのか!?」
不安なすず。
「よく見るんだ。あいつは一人ボッチだ。でも私たちには仲間がいる。それに麻理子さんも見守ってくれている。みんなで力を合わせれば倒せない敵なんかいないんだ!」
麻理子ばりのリーダーシップを発揮する優子。
「やろう。私たちならどんな敵が相手でも勝てる! 勝ち切るんだ!」
「おお!」
心を一つにして、さとみたちの反撃が始まる。
「シルフィード・ウインド!」
「サラマンダー・ファイア!」
「ウンディーネ・ウォーター!」
「ノーム・ランド!」
4大精霊ジャパロボが風、火、水、地の属性の一斉に攻撃を仕掛ける。
「バカな!? こんな所で私の夢が終わるというのか!? 嫌だ!? 嫌だ!? 死にたくない!? ギャアアアアアア!?」
大爆発を起こす大江都知事のデッカイドウ・ジャパロボ。
「全国ジャパロボ大会の優勝は関東ブロック代表チームに決まりました!」
こうして全国ジャパロボ大会はさとみたちの優勝で幕を閉じた。
「やったー! 私たちの優勝だ!」
「やったね! さとみちゃん!」
歓喜するさとみたち。
「さとみたちは救ったよ。麻理子さん。」
優子は空に呟いた。
「優子さんは本当は名前通り優しい人なんですね。
「そ、そんなことはない!? 私は私だ!?」
令和ちゃんの言葉に素直になれない優子であった。
つづく。
202011 ジャパロボ 44 渋谷かな @yahoogle
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