犯人当ては難しいと覚悟すべし
この企画は反省会です。
深夜のほうが本音がこぼれ出るのではないか、との考えから、皆様の睡眠時間関係なく更新します。
カクヨムさんのシステムはよくわからない部分があるのですが、夜中に更新情報の通知で眠りを妨げないことを願っております。
鮎川哲也賞といえば本格、なにしろ、鮎川哲也先生は「本格のギョーショー」ですから。
私は本格ミステリを愛しているので、鮎川哲也賞には、格別あるいは別格な思い入れがあります。
例外はありますが基本的には「論理的」な「犯人当て」で応募することを大命題にして原稿をつくっています。
今回、応募した作品も犯人当てです。
入念にプロットを練ったものの、設定した犯人以外の人物が犯人として成立してしまう問題、余解潰しに今回はひどく悩まされました。
プロット段階では「この人物が唯一の晩御飯である」とできたから執筆を始めたわけですが、推敲や修正段階で「ロジックの穴」のようなものがで出てきました。
これを「偽物の解決」や「ミスリード」として処理する工夫というか機転はきかせたのですが、終盤、論理を詰めれば詰めるほどグズグズに。
真の意味で数学的なロジックを本格ミステリに導入してしまうと、それは豊かなミステリではなく、言語を用いた小説形式のただのパズルになりかねない、と理解しているものの、そのボーダーラインの引き方は難しいです。
実に悩ましい。
この問題を解決する手段を決めかねて応募してしまったな、というのが今回の大反省点。
ロジック以外の「説得力」、言葉は悪いかもしれませんが、「丸め込む」パワーは案外、本格ミステリの真髄かもしれないと気付かされました。
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