Arthur5 プラチナの教育

アーサーオブナイト 学園都市に眠る生命の泉

作者 サファイア

chapter2 レイン・アルフォード

Arthur5 プラチナの教育

https://kakuyomu.jp/works/16816452219451956549/episodes/16817139558282873845




※誤字脱字・構文など

> 東校舎には上流と一緒に利用しているが、西校舎で勉強してる中流以下は、立ち入ることが許されない。

⇒ふたつの話題を一文に詰め込んでしまっていますね。わかりづらい文の典例です。

 ここはきちんとふたつに分けます。

> 東校舎は上流と共用だ。しかし、西校舎で勉強してる中流以下は立ち入ることが許されない。


> 財閥のクラスでは、一学年につき一クラス。シュテルのクラスメイトの人数は、二十四人である。

⇒この物語の主人公はレイン・アルフォードであってシュテルではないですよね。シュテルは前作での主人公の名前です。あと、言い回しが奇妙で、若干わかりづらいですね。

> 財閥は一学年に一クラス二十四名のみである。

⇒こちらのほうが一読してわかると思います。同じ情報でまとめられる情報はまとめて、ふたつの文がひとつの文に詰め込まれないように注意しましょう。


> その時、グレーのスーツを着た女性が入ってきた。彼女は水上碧。シュテル達を担任している先生だ。

⇒主役はシュテルではなくレインですよね。一学年一クラスを担当しているのだから、とくに「レイン達を」は要らないですよね。

> その時、グレーのスーツを着た女性が入ってきた。水上碧。クラス担任(の先生)だ。


>「では、朝のホームルームを始めます。まず、出席番号の低い順から、一番のレイン・アルフォード君」

⇒出席番号は「若い順」ですね。


>「全員出席してますね。今日の連絡事項は、ありません。皆さん」

⇒「皆さん」と呼びかけている理由がありません。連絡事項もないなら、あえて読点を打つ必要もないですね。

>「全員出席してますね。今日の連絡事項はありません」


> レインが冷静な口調でジェイの発言に反論する。

⇒今話の冒頭から「レインは」で視点がレインを追っているので、ここあえて「レインが」と書くのも少しおかしいですね。書くなら「レインは」です。


>「そうですか? 僕達は彼らの中に千年の一人の逸材が現れるというかもしれないという考えがありますが」

⇒「現れるかもしれない」ですね。コアな文は「彼らの中から千年に一人の逸材が現れるかもしれない」になります。これを「僕達〜という考えがありますが」で覆うと「僕達には〜という考えがありますが」かなと。ただ「千年に一人の逸材が現れるかもしれない」というかなりのレアケースが、財閥階級の生徒の間に周知されているのもどうなのかなと。とりあえずコアな文に被せず、後に付随する形にして、わかりやすくて整合性をとってみます。

>「そうですか? 彼らの中から千年の一人の逸材が現れるかもしれないという風聞もありますが」


> 彼は眉を少し下げて、愚の骨頂な発言をしたジェイに軽蔑の視線を送った。ちらっと、カリーヌ達を確認すると同じような目つきをしていた。

⇒「眉を少し下げ」は「て」を省かないと続く文と一体化してしまいます。ここは重文の並列として書くべきなので助詞「て」はとらないようにしてください。次に「愚の骨頂な発言をした」は「ジェイに」にかかり受けし、その「ジェイに」は「送った」にかかり受けします。この「送った」には「軽蔑の視線を」がかかっているので、助詞「を」がワンクッション置いていますがふたつあるのです。

> 愚の骨頂な発言だ。彼は眉を少し下げて、ジェイに軽蔑の視線を送った。カリーヌ達を一瞥いちべつするとどうやら同じような心持ちらしい。


> ジェイは水上達の表情を見て、ため息を吐いた。

⇒「水上達」と書くとかなり視点が生意気なんですよね。三人称視点は基本的に平等な語り手なので、「水上先生達」とすると、財閥クラスのその他ひとりが視点保有者になってぞんざいな印象も薄れます。


>「私の正論に理解してくれないのは、財閥と上流の中ではここだけのようだ。まぁ、いずれ分かるだろ。水上先生、くれぐれも看板を潰さないように」

⇒「私の正論に理解してくれないのは、」は「正論を」ですね。


>「心配しないでくださいカリーヌさん。あのような程度では屈しません」

⇒「あの程度では屈しません」ですね。


>(先生がそう言ったものの、学園長から直々の警告とも聞こえる口ぶり。どうやら、嫌われているようだな)

⇒この心の声は誰のものでしょうか。一人称視点ではないので、そのまま書くことは出来ません。三人称一元視点では登場人物のひとりであれば心の中を覗けますが、それはシーンにつきひとりに絞らなければ「神の視点」になってしまいます。誰が嫌われているのかもわかりません。

 おそらくですがこれはレインの心の声ですかね。今話の冒頭はレインに主体があり、途中で「レインが冷静な口調でジェイの発言に反論する。」とあるので、もしレインに一元視点が合っているのならここは「レインはそう考えた。」のような一文を付け加えたほうが誰の心の声かはっきりしてよいですね。


> 水上は、今年の四月に騎士を束ねる騎士庁の東京総本部から転勤を命じられた人物。

⇒「水上は、」は前述したように「三人称一元視点」の語り手がぞんざいに見えるので「水上先生は、」として「語り手」をレインたちに寄せます。


> 活気のある声でシュテル達にかけた。

⇒三人称一元視点で今話はレインを一元視点で追っています。

 ですので、主語が省かれるとレインの動作になってしまいます。

> 水上先生は活気のある声をレイン達にかけた。


>午前で習う学科の面では大学レベルに近い数学や古典などを習う。

⇒「大学レベルに近い数学や古典など」とはなんでしょうか。大学で習うレベルなら「本来なら大学で教わる数学や古典などを習う。」でいいですよね。


> 午後で学ぶ実技科目では、銃を使った銃撃戦術や自分の武器の戦術を学ぶ近接戦術、魔術を使った潜入技術等がある。

⇒「銃を使った銃撃戦術」は「銃」が重複しているので蛇足ぎみですが、並列の助詞「や」を使っているので、後半に合わせたのでしょう。

 後半は「自分の武器の戦術を学ぶ近接戦術」ですから「戦術」が重複していますよね。

 そもそも銃と近接武器の戦術を別々に習うのもおかしな話なんですけど。

 普通なら銃と近接武器を組み合わせた総合演習をしませんかね?

 別々に行なうものとして、重複を回避した表現を模索してみます。

> 午後には、銃による射撃戦術や得意な武器を学ぶ近接戦術、魔術を使った潜入技術等の実技科目が並ぶ。


> ちなみに水上は世界史と銃撃戦術の担当である。

⇒これも「水上先生は」ですね。ここまで直してみると、「水上」と呼び捨てにするのもありかもしれませんね。ただ、敬意を感じないのが評価を下げると思うんですよね。

 先ほど「銃撃戦術」を「射撃戦術」にした場合はそちらに従ってくださいませ。


>「では、Aの容器に掛かる重さは? はい、レイン君」

>「答えは、二十トンです」

>「お見事!」

> 数学の先生からの難解な問題を容易く答えると、クラスメイトから拍手される。

>「す、すごいわ。あたしより早く解けるなんて」

⇒話の流れを無視して、唐突に質問が始まり、話がレインに振られ、「あたしより早く解けるなんて」って質問はレインに向かっているのに「自分より早い」とはなりませんよね?

 このあたりの詰めが甘いですね。

 唐突に質問するのではなく、まず今、数学の授業を受けている説明をしてくださいませ。


> 七時限目。専用の施設で行っている近接戦術では、財閥の二年クラスとのペアの模擬戦をしている。

⇒財閥階級は一学年一クラスの設定ですから「財閥の二年生」でいいですよね。



>長剣が武器であるレインはジュードからの言葉を聞き、槍の生徒を無力化した。

⇒ちょっと回りくどいですね。ここはシンプルに、

>長剣を扱うレインはジュードの言葉に従い、槍遣いを無力化した。


> 片方の短剣の生徒がレインに攻撃を仕掛けるが、ジュードの槍によって阻止される。

⇒ここもわかりづらいですね。

> 一方の短剣遣いがレインに攻撃を仕掛けるが、ジュードの槍に阻まれる。


> ジュードがガードを崩された相手の脚に直撃してダウンさせる。審判の近接戦術の先生がホイッスルを鳴らした

⇒ これはうまく映像を結べない文ですね。

> ジュードはそのまま相手の脚に槍を直撃させてダウンをとった。審判の先生がホイッスルを鳴らす。


>「シュテル、やったね」

⇒「シュテル」ではなく「レイン」ですよね。名前の間違いは小説賞やコンテストでは致命傷になりますので、必ず推敲で確認してくださいませ。


>「うるせぇ、お前の手なんかに掴むかよ!」

⇒「お前の手なんか掴むかよ!」ですよね。


>「断るね。どうせ、四大騎士家の出身だから心の中で見下しているのだろ」

⇒「見下しているんだろ」ですね。


>「こんな、味の無い試合をやってやれるかぁ!」

⇒「こんな味の無い試合、やってられるかぁ!」ですね。こちらのほうが自然です。


> レインも追跡しよとするが、先生に止められる。

⇒「追跡しようとするが、」ですね。


> 悪意のこもった先生のあり得ない発言にレイン達のクラスは、騒めきだした。

⇒「騒めきだした。」は造語なので、「ざわめきだした」か「騒ぎ出した」ときちんと書きましょう。


>態度が百八十度を変えた彼を見て、カースト制に賛成している二年の生徒も体が硬直していた。

⇒「態度を百八十度変えた彼を見て」は助詞「を」の重複が気になるので、「態度が百八十度変わった彼を見て」としましょう。


> レインは怒髪天を衝くのを耐え、瞳孔を大きくして反論する。

⇒まず「怒髪天を衝く」はこらえきれるものではありません。激昂の最たるものです。

 また「瞳孔を大きく」するのは興味があるときです。今回のような場合は視野が狭まるのが普通で、瞳孔は収縮するものです。


(1)>「現代の社会でも、多くの」

(2)>「はい、終了! 帰りのホームルームだから、遅れないようにね」

⇒(1)は中断されたのでダッシュを用いて中断したことを示しましょう。

(1’)>「現代の社会でも、多くの──」


> レインは意見を出すのは、無駄だと判断して不満かつ悔しい思いでカリーヌ達と教室に帰る。

⇒読点の打ち方が雑で、文末処理も怠っています。

> レインは意見を出すのは無駄だと判断して、不満かつ悔しい思いでカリーヌ達と教室へ戻った。




※寸評

 ここまで添削しましたが、「レイン」を「シュテル」と書いている部分がまだまだありますので、徹底的に推敲してくださいませ。

 あと、構文がまだ固まっていないようで、本来なら起こらないような助詞のミスも目立ちます。

 短編小説を書いて場数を踏むとともに、ランキング上位の作品をよく読んで文章のクセを盗んでみてください。

 できれば一字一句書き写してみると、文体が理解できると思います。

 短編執筆の裏で、ランキング上位の書き写しにも励んでください。

 必ず地力が付きますよ。



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