Arthur4 プラチナランクの朝
アーサーオブナイト 学園都市に眠る生命の泉
作者 サファイア
chapter2 レイン・アルフォード
Arthur4 プラチナランクの朝
https://kakuyomu.jp/works/16816452219451956549/episodes/16817139556459004148
※誤字脱字・構文など
>〈シュテル・アルフォードとして生きる道を選んだか。〉
>〜(中略)〜
> 最上階にある財閥寮の部屋のダブルベットにて、全裸のレイン・アルフォードが目を覚ました。
⇒前回見落としていたのですが、「シュテル・アルフォード」なのか「レイン・アルフォード」なのか。おそらくどちらかですよね?
そして今回「レイン・アルフォード」という唱題ですから、おそらく「レイン・アルフォード」が正しいように思えます。
それとも別に「レイン・アルフォード」が「シュテル・アルフォード」を演じるのでしょうか?
>幼なじみであり、子どもの頃に公園や庭で遊ぶほどのラブラブな関係である。
⇒「子供の頃から」かなと思います。あと、小さい頃から遊んでいるから「ラブラブか?」と感じてしまいます。今ラブラブなら、今を書くべきですし、昔からラブラブなら「子供の頃から」として継続していることを示すべきです。
>「相変わらず、良い肉体しているわね。細いながらも逞しくてカッコいいわ。それにしてもすごい汗だよ。大丈夫なの?」
>「問題ないよ。で、体を大きくしたほうがいいかい?」
⇒ここはひとつの会話文にふたつのことを盛り込んでいるので、ややちぐはぐな印象を受けます。ひとつずつやりとりしたほうが読みやすいですね。
あとカリーヌのしゃべり方がおかしいですね。「〜わね。〜わ。〜だよ。〜なの?」と終助詞が変化すると、キャラクターが変化していっているように映ります。とくに「〜だよ。」は年齢相応ですが、他の終助詞と比べると若さが先立ちます。
たとえば以下のように変えてみます。
(1)>「すごい汗よ。大丈夫なの?」
(2)>「ああ、問題ないよ」
(3)>「それにしても相変わらず、良い肉体しているわね。細いながらも逞しくてカッコいいわ」
(4)>「もう少し体を大きくしたほうが好みかい?」
とこのように投げかける話題をひとつに絞ったほうが、会話は自然になります。
>「ゴリマッチョなんて嫌よ。暑苦しいから。あたしは、理想の体型を持っている君が大好きだよ」
⇒「理想の体型をしている君が大好きなのよ」とすれば違和感は和らぎます。
(5)> 一呼吸すると、隣に寝ている赤のツインテールをした豊満な体型で全裸の女子生徒を起こす。
( )>〜(中略)〜
(6)> 彼女は天にも昇る心地で彼に抱きついてきた。
この二文だけでも、視点が複数に散らばっているのが見てとれます。(5)の文はレインの視点から動作を書いています。(6)はカリーヌの心の中を覗いています。そして「抱きついてきた」は方向としてレインに向かってくるのでレインから見ているはずです。となるとレインの視点でカリーヌの心の中を覗いているので、「神の視点」になってしまっているのです。
たとえば、
(6’)> 彼女は天にも昇るような笑みを浮かべて彼に抱きついてきた。
とすれば、カリーヌの表情を書いているだけなので、心の中は覗いていませんよね。
>クローゼットにあるハンガーで掛けている制服とタンスにある下着を取ると、浴室へと向かう。
⇒ここは助詞の使い方がおかしいですね。助詞「に」を減らそうとしているようでいて、かえっておかしなことになっています。
>クローゼットからハンガーに掛けてある制服を外し、タンスから下着を取り出すと、浴室へと向かう。
> 彼は次期当主としての自覚と心構えなどを身に着ける田為、アーサー東京本校にて鍛錬と勉学に励んでいる。
⇒「身につけるため」かなと。漢字で書くなら「身に付ける為」ですね。「身に着ける」は服などを着る意です。習得する意は「身に付ける」になります。
> 深呼吸すると、カリーヌがやってきて、入れ替わるように出る。
⇒たしか脱衣所にいるはずですよね。そこにカリーヌがやってきたのなら、「入れ替わるように脱衣所を出る。」と書かないと不親切な文になります。
> レインは台所に入ると、朝食の準備を始める。慣れた手つきで、リュビを使った調理器具で卵焼きやみそ汁や鮭の塩焼きといった和食を作り上げていく。聖石は、彼が使っていたシャワーを始め、さまざまなライフラインや機械などにおいて大事な存在。これがなければ、世界は破滅に追い込まれるほどの重要な存在である。
⇒ここは「和食を作る」流れで「聖石」について語っていて、論理が飛躍しています。
「聖石」の話はここでするよりchapter1かchapter2でも通学するときにでも説明するべきですね。
>「よし、味は問題無しだね」
⇒これだと女性口調なので、「よし、味は問題無し(だ)」と言い切ったほうが男性らしくなります。
>「あたしも同感」
⇒「あたしも」は蛇足ですね。ここは単に「同感」としたほうが話が噛み合います。
> 外の光景には東京湾を挟んだ向こう側にある都会や近くの北側に存在しているトパーズの力による魔術と機械で完成したラウンズの入口であるアーサーブリッジという大橋が見える。希望と活力を与えてきそうな朝陽がさらに美しく彩る。
ちなみに、もう一つの入口として南西にある平民寮の近くにはアーサー港がある。レインとカリーヌは数分間、朝の光景を堪能した。
⇒まず「外の光景には」は不要です。「近くの北側」というのもちょっと表現がおかしいです。またラウンズの入口としてアーサーブリッジとアーサー港があるのですが、その説明の合間に「希望と活力を与えてきそうな朝陽がさらに美しく彩る。」と書くのは景色をイメージするのを阻害します。
> 東京湾を挟んだ向こう側にある都会や、島の北側にはトパーズの力による魔術と機械で完成したラウンズの入口となる大橋であるアーサーブリッジが見える。この島のもう一つの入口として南西にある平民寮の近くにアーサー港が構えられている。
ふたりは数分間、希望と活力を与えそうな朝陽に彩られた絶景を堪能した。
> 二人は部屋に入ると生ごみの入ったゴミ袋を持ち、部屋の玄関前にあるごみ箱に入れた。財閥寮の各階には八時になると業者が回収してくれる。
⇒ちょっとわかりづらいですね。
> 部屋に戻ったふたりは生ごみの袋を玄関先にあるごみ捨て場へ置いた。財閥寮では毎日八時になると業者が回収してくれるのだ。
⇒あたりまで変えたほうがわかりやすいです。
(7)>「よし、カバンを持って学園へ行こう」
(8)>「そうだね。遅れたら嫌だからね」
(9)> 手を洗い、タンスの近くに置いてあった前日から準備していたカバンを手に取った。
⇒(7)(8)は省いたほうがよいでしょう。(9)だけでも説明はできますので。
(9’)> 手を洗い、タンスの近くに置いてあったカバンを手に取る。中身は昨日のうちに準備してあった。
(10)> レインはカリーヌと廊下に出ると、専用の施錠魔術で扉をロックする。
(11)>「では、学園へ行くか」
(12)>「そうだね」
(13)> 二人は左手を上に向けて、指を鳴らし移動魔術を発動する。
(14)> すると、レインとカリーヌの足元にそれぞれ青と赤の魔法陣が現れ、吸い込まれるように消えた。
⇒(11)(12)の会話文は必要ないですね。あと(14)で視点がレインから外れるので、ひとつのシーンで視点がコロコロ入れ替わってしまいます。1シーン1視点のつもりで書きましょう。
(10’)> レインはカリーヌと廊下に出ると、専用の施錠魔術で扉をロックする。
(13’)> 二人とも左手を上に向けて、指を鳴らし移動魔術を発動する。
(14’)> 足元にそれぞれ青と赤の魔法陣が現れ、それに吸い込まれていった。
⇒「消えた」ではなく「吸い込まれた」として視点の切り替えが起こらない表現にしましょう。
> エリーが浮き立ちながら、自分の腕に抱き着かれるマイケルは、恥ずかしさなのか面映ゆい顔を浮かべている。
⇒「抱きつかれているジュードは、」ですよね。
ところどころ名前が前回のものを引きずっているので、氏名はきちんとチェックしたほうがよいですね。
まあ同じ話をリライトしているのだから、ある程度混同しても致し方ないのは確かなのですが。
> 四大騎士家は、社会的階級や学園のカースト制ではトップのトップの存在。
⇒「トップのトップの存在。」はちょっとわからないですね。「トップ中のトップの存在」なら多少はわかります。「カースト制で頂点に立つ財閥階級の中でもトップの存在。」くらいの説明はしましょう。
>(まずいな。火に油を注いてしまっている。ささっと、入るか)
>「ダーリン、大好き!」
>「それぐらいにして、教室に入ろう。後でいくらでも出来るだろ」
>「そうですね。では、入りますか」
>「よーし、今日も頑張るぞ!」
>「エリー、静かにするというのも覚えてね」
> レインはトラブルが起きないうちにカリーヌ達と東校舎へ入った。
⇒口調の書き分けができていないので、どれが誰のセリフなのかわからなくなっています。
ふたりなら交互になるので自明なのですが四名が入り乱れてしゃべりだすと、どれがどのキャラなのかがわからなくなるのです。たとえば「会話文の後に誰かを示す」だけでも違ってきます。
>「ダーリン、大好き!」
これは「ダーリン」という言葉でエリーだとわかるのでまだいいんですけど、補強するなら「エリーはさらにジュードに絡みついた。」とでも追記すれば、ほとんどの方がこのセリフはエリーのものだなとわかります。
※寸評
変身の形で「成り上がり」を語って、これから「チート」へ進むのかどうか。
それがけっこう重要になりそうですね。
ファンタジーの読み手にも、自身の変身願望や優越感を持っている人は多いですから。
それを演出していけばよいでしょう。
あとは文章が荒いのをなんとかしたほうがよいですね。
文章が整うだけでも、物語の面白さをもっと引き出せるはずです。
試しに短編をいくつか書いて『カクヨム』に上げてみてはいかがでしょうか。
短編は物語の着想だけでなく、文章力を見られます。
サファイア様は、いきなり長編を書いているような印象を受けるので、まずは短編で物語の完結を意識すると、文章も化けてくるはずですよ。
本作の連載が止まっているのも読み手を惹き込めなくしてしまっているので、私の添削待ちなのであれば、その間に短編を書いてみてくださいませ。
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