夢見るガイノイド編
臨海22世紀
作者 長宗我部 芳親
一人称プロローグ
夢見るガイノイド編
構文と誤字脱字など
> 暗い博物館の一室。床へ無造作に置かれたテーブルスタンドが、ごく狭い暗闇を円形に切り取って、埋め合わせのようにそこを照らすだけ。
⇒ここがちょっとわかりづらいですね。「ごく狭い暗闇を円形に切り取って」は「テーブルスタンド」によるものであれば、「ごく狭い」が表現としてわかりづらい。また「テーブルスタンド」が「〜そこを照らすだけ。」となります。「テーブルスタンド」は「テーブルライト」「スタンドライト」が組み合わさったのだと理解できますが、「ライト」と明示しないと灯りかどうかがわかりません。「床へ無造作に置かれた」なので「スタンドライト」ではないようなので、ここは「テーブルライト」ですね。
この二点がわかりづらさを感じさせます。
> 視界に映る視界はぼんやりとしていて、霞がかかったように鮮明さを失っていた。
⇒「視界」が二回出てくるので「映る視界は」と冒頭の「視界に」を削ります。
※構成と展開について
私は事前に「ミオンのキャラを立てたい」という言葉を聞いていたので、このアンドロイドが「ミオン」だろうと気づけます。
どこかでミオンの名を書くか、主人から名前を呼ばれたところを書くかすれば、誰にでも「ミオン」の過去だとわかります。
で、このプロローグの時点で、このアンドロイドを「ミオン」と特定するのが正しいかどうかです。
ここはあえて伏せておいて、本編に入ってからそれが「ミオン」の記憶だったことがわかる。という形であれば読み手はすぐに「ミオン」の過去を受け入れます。
まったく新しいアンドロイドに見えてしまうのが、よいのか悪いのか。
たとえば第一章でミオンの姿かたちを書いておき、このプロローグでその姿かたちの特徴が書いてあると、ミオンと書かずに「ミオンかも」と思わせることはできます。
まったく新しいアンドロイドの可能性もありますが、姿かたちの特徴が今まで書かれていた「ミオン」と同じであればこそ、こういう書き方が意味を持ってきます。
たとえば青い瞳だとか紅い唇だとかオレンジ色の短髪だとか。そういったものが共有化されていないので、どうしてもこのプロローグでは「ミオン」を描写しきれていません。
第一章でなんとかそういった姿かたちの特徴が書かれてあれば、「ミオン」かそれに関係するアンドロイドか、という想像が働くのでオススメです。
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