第12話 めぐるの修行生活?(五)


https://kakuyomu.jp/works/16816452218840507385/episodes/16816452218940899893



「それじゃ、一時限目は数学ですき。あとは田中先生頼みます」

 と言って樽木先生は教室から出て行った。

 そのまま流れるよーに一時限目は終わり、流れるよーに時間は過ぎて下校時となった。

⇒冒頭のシーンは「田中先生は一時限目の数学担当」の情報だけですよね。

 これだけならわざわざシーンを組んだり文字数を使ったりせず、下校時から話を始めたほうがよいですね。

 その中でめぐるに語らせてもよいと思いますが。

 できれば「一話一シーン」で展開できるようになりましょう。

 シーン中に場所を移動させると、「そんなに重要な情報じゃないんじゃないか」と思われてしまいます。



────────


【寸評】

 上にも書きましたが、一時限目のシーンは要りませんね。

 本話は下校時から始めたほうが、シーンが移動しないぶん安定して読めます。

 「田中先生は一時限目の数学担当」の情報を、下校時のめぐるに語らせればよいわけですから。

 とくにここでは田中先生について推量もしていないので、本当に単なる情報にすぎません。「新興宗教の田中と似ている」とか「この町に似た顔と名前の人がいるのは偶然だろうか」とか、普通であれば当然考えるであろう点もまったく考えていないようですし。

 それなら下校時から始めて、めぐるに「一時限目の数学担当の田中先生って──」と地の文であれこれ考えさせたほうがよい。めぐるが「ふたりの田中」について考えれば、読み手も考えます。

 せっかく登場した「怪しい人物」なので、その怪しさを引き立てたほうが物語は面白くなりそうです。



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