第2話
過去の話で盛り上がることも多々。私と尊君はよく話をするようになった。
手の届かない王子様だった尊君とこんなに仲良くなれるなんて。
私は幸せな気持ちで毎日を過ごした。それでも、人間欲は尽きないものだと思う。私はノートに書くことをやめられなかった。
ところが。いつも持ち歩いていたのが悪かったのか、そのノートを失くしてしまった。
あのノートには誰にも知られてはならない秘密がたくさん書いてある。
私はクラスの教室、移動教室で行った教室、廊下、と隅々まで探したけれど、ノートは見つからなかった。
どうしよう。
私は幸せな気持ちから一転、不安で胸が押しつぶされそうになっていた。
私の秘密のノートどこにいってしまったのだろう……。
誰かが拾ってしまったとしたら。私の想いが知られてしまう。
「園田? 顔色悪いけれど、大丈夫か?」
「え? そんなことないよ。大丈夫」
尊君と話していても上の空だった。
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