発熱

思えば忘年会の彼を迎えに行ったときからなんか変だなと思っていた。酔っ払ってるのだろうと思っていたけれど。忘年会で食べずに飲んでいたらしい彼は、帰りに牛丼食べたいといい、食べさせて帰った。

なんとなく予想はしていたのだけれど、夜中に彼は吐いた。

そしてその後から下痢。

「身体の節々が痛い」

と翌朝言い出し、熱を計ると38.1度。

インフルエンザ?! と心配になる。


しかし、彼は救急外来に連れて行こうとする私を拒否。熱が出たとき、彼のすることは、汗出し、だ。

私は毛布をたくさん用意して彼にかけて、首元にタオルを巻いて、額には冷たいタオルを乗せる。

具合が悪い時の彼は余裕がないし、我儘になる。

「花香、でこのタオルが落ちた」

「首元がスースーする」

私はいちいち呼ばれて、それをこなす。それぐらい自分でやればいいのに、とちらりと思うこともあるけど、普段彼は我儘を言わないから、病気の時ぐらいはと私も頑張る。


「りんごはすってほしい」

「牛乳温めて」

「ヨーグルト欲しい」

今日も色々言ってる。はいはい、と私も応える。

1年に一度は疲れが溜まってこうなる彼。私は疲れがたまらないようにしてあげたいけど、仕事の忙しさはどうにもならない。本当にきつそう。


彼が早く治りますように。



追記

彼の熱は一晩で下がったが、お腹がなかなか治らなかった。大晦日。彼の症状と同じ症状が私にも出て、私も寝込んだ。彼は世話を焼いてくれました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る