一緒がいい
休日なのに仕事を必死にしている彼。私はそんな彼のとなりでお茶を注いでいたけれど。
「何か私に手伝えることある?」
私の言葉に彼は嬉しそうに目を細めた。
「あるよ。これ」
簡単な説明を受けて、私は言われた作業をしだす。
難しい作業ではない。ただ、面倒くさい。
自分から手伝うと言い出したのに、一人でイライラしてきたそのとき。
「花香と仕事すると楽しいな」
彼がポツリと言った。
そっか。彼は一人で黙々と仕事するの、きつかったんだ。
私は今更わかって、自分って馬鹿だなあと罪悪感にかられた。
それに。
私と仕事すると、楽しいんだ。
私の中に明かりが灯る。単純な私はそれだけで作業が捗り出す。
「花香のおかげで早く終わったよ。ありがとう」
言って頭を撫でてもらい、私はご満悦。
一緒にお茶を飲んで、ほぅっと一息。二人でくつろぐ時間を増やせて良かった。
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