第六話『正式装備のレティシア』
そこには、神話の武装を扱うメイド姫騎士が剣技を振っていた。
そんな武装を用いて発動する雷の剣技は、レティシアの攻撃性能を劇的に引き上げた。
かつてゴールドが見た剣技よりも明らかに上の剣技が発動していた。
「ギフト『
レティシアの持つ雷の剣を用いた十二の連続突き。
雷霆の剣から突くごとに射出され、12の飛翔する雷槍となり竜たちに迫る。
攻撃対象は、キングクリムゾンドラゴン一匹、サンダードラゴン10匹の編隊。
「舐めるなよ人間! B
レベル450のキングクリムゾンドラゴンが、カカシで有るはずも無く、防御術式を即座に発動する。
レティシアが発動した雷霆の如き雷槍が、ドラゴンの防御障壁と激突する。
「あ! な!」
誰が叫んだのか、その叫びも空しく、まるで飴細工の様に容易く炎の壁を貫き12の雷槍がドラゴン11匹に刺さった!
「「gU、ga――」」
それぞれ飛翔した雷槍の一撃を喰らった10匹のサンダードラゴンは、短く、呟くような小さい鳴き声を吐き出し絶命。
「ば、かな――」
残りの編隊の指揮官だったキングクリムゾンドラゴンは、二つの飛んできた雷槍を喰らい膨張した意識の中で信じられないと驚きを乗せた声を出しながら絶命した。
かつてイナカダナ村で戦った、これと同じ編成のドラゴン部隊に成すすべがなかったレティシア。
しかし、今やそんな敵対象すら討伐可能になっていた。
「……これがボクの正式装備の力。これなら戦える」
レティシアが己の戦力を確かめるように竜たちの亡骸を眺めながら呟いた。
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