第三話『デーモンキラー』

 「「Gaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!」」


 デーモンキラー級討伐者10チームは、ファイヤードラゴン5匹へと駆ける!


 「くらえCランク魔法マギア水の戦槍アクアランス!」

 「Cランク魔法マギア氷結の戦槍アイスランス!」


 水の戦槍と氷結の戦槍を具現化した二人の討伐者は、先陣を切り、西洋風のドラゴンであるファイヤードラゴンに向かいその二つの魔法の槍を投射する。


 「Gaa! 糞人間が!」


 水と氷の槍を喰らいファイヤードラゴンが罵声を吐く。


 「いいぞ! 出でよCランク魔法マギア水の戦天使アクア・バトルエンジェル!」


 「皆も合わせて召喚だ! Cランク魔法マギア水の戦天使アクア・バトルエンジェル!」


 「「召喚!」」「「召喚!」」「「召喚!」」「「召喚!」」


 仲間の討伐者がヘイトを稼いでいる間に神官達10人が天使を召喚する。現れたのは、金属の体を持つロボット天使。


 水属性の力を帯びているのか、二枚の翼が水で出来ていた。


 「Gaa! 小賢しい!」


 そう言いながら竜は口から強力な炎弾を吐き出す!


 「水の戦天使アクア・バトルエンジェルで防御しろ! その隙に戦士たちは、近接戦用意!」


 炎弾は、召喚された十体の戦力値150の水の戦天使アクア・バトルエンジェルによって悉く防がれる。


 水の加護を持った盾と剣を持つ天使の力は、伊達では無いのだ。


 「よし来た! Cランク魔法マギア金属大切断メタルスラッシュ!」


 金属すら切断する魔力を付加された剣がファイヤードラゴンの背中を切り付けた!


 「GUuu! 我が鱗を貫通しただと!」


 どうやら彼らの攻撃は有効打の様だ。

 それもその筈。


 彼らの戦力値は、一チームだけでも戦力値300オーバーだ。

 戦力値290のファイヤードラゴンも十分に狩れる圏内だ。


 「皆の力を合わせれば、戦力値が上のドラゴンでも狩れるぞ!」


 彼の言う通り、一人一人の戦力値は、150~200ぐらいしかないが、チームを組めば300オーバーの戦力値相当になるのだ。


 「ドラゴン達は怯んでいるぞ! 畳みかけろ!」


 討伐者のリーダー格の合図に他の討伐者も応える。


 「くらえトカゲ! Cランク魔法マギア水の戦槍アクアランス!」


 「止めだ! Cランク魔法マギア氷結の戦槍アイスランス!」


 「水の戦天使アクア・バトルエンジェル達よ! 水の加護の武装を駆使し悪竜を裁け!」


 「俺が未来のドラゴンスレイヤーだ! 覚えとけやトカゲ! Cランク魔法マギア金属大切断メタルスラッシュ!」


 10チーム・100人相当のエリート討伐隊による総攻撃は、ファイヤードラゴンを死に至らしめるには十分すぎる波状攻撃となった。


 「GUaa! 人間種共よくもおおおおお!」


 「「GUaaaa——————」」 


 恨み言を言い残し、断末魔を一通り上げ、ファイヤードラゴン五匹は、デーモンキラー級討伐者の部隊に討たれた。

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