第14話『必要悪の天使剣』

 そんなゴールド達の驚きを他所に。


 レティシアは神話級武装ミソロジーウエポン雷霆の天使剣ソード・オブ・サンダルフォンを鞘に入れ腰へと帯刀させる形で装備し。


 もう一つの高級そうな箱に手をかけた。


 「ゴールド様。これを」


 レティシアが、箱から出したとある剣を内心ひどく驚いているゴールドに手渡した。


 「ああ。……っ!? レティシアこれは」


 その手渡された剣を見てさらなる驚きに染まるゴールド。


 「ゴールド様。それは『必要悪の天使剣ソード・オブ・マスティマ』平和王の四大天使剣の最後の一振りだよ」


 (おいおい。神話級武装ミソロジーウエポンが二つもこんな簡単に見つかるなんて……もしかして異世界ステージは、ボーナスステージ?)


 「そうか。レティシアこれは」


 「はい。ゴールド様。ボクは貴方様に、いえ、貴方様だけしかこの剣に相応しくないと考えたんだ。だから受け取ってほしい。そして、どうか兄妹の無念の象徴である天使剣を奪還し、ピースメーカー王国の破滅の運命を切り開いほしい! この必要悪の天使剣ソード・オブ・マスティマで!」


 「……分かった。受け取ろう。剣に、兄妹の思い、そして救国の思いもな」 


 「ありがとう。ゴールド様。応えてくれて……」



 (おお! 手に入っちゃった! 神話級! 神イベントだ!)


 黄金の全身騎士甲冑により表情が見えないのが幸いである、それ程シリアスな場面とは不釣り合いな無邪気な笑みをゴールドは、浮かべていた。


 (しかしレティシア達、三騎士の正式装備、平和王の四大天使剣が、超レアな神話級武装ミソロジーウエポンだとはねえ。こうなったら竜軍団ドラゴンアーミーに奪われたらしい残り二つも是非ゲットしたいな……)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る