第十二話『低レベルな異世界人同士の争いと疑問点』
そんな感じで考え事をしていると事態は動いた。
「なるほど。国家同士の小競り合いか何かだろうか?」
そんな呟きをするゴールドの目には、騎士達と神官風の魔法使いが戦闘を行っていた。
「神官どもが召喚しているのは、天使か?」
「はいゴールド様。天使系最下級の
(
「そして騎士たちは、村を防衛しているわけか。しかし劣勢だな」
「左様ですね。吾輩も同意見の戦術評価ですゴールド様」
「ああ孔明よ。まあどちらも低レベル過ぎて面白みに欠けるがな」
「左様です」
(はあ、チュートリアル戦闘だから参加しなくてもいいか? 別に?)
そんな感じで若干気が緩んでいる時に、それを破るアクションが起こった。
「ん? なんだ? アレは?」
ゴールドが疑問を呟いたのは、空中投影の画面に映された、ある騎士の妙な剣技でした。
「分かりません。吾輩も初めてみました」
「はい。ワタクシもですわ」
「……エリザも初めてみましたゴールド様」
「ワタシモ。ハジメテ。ミマシタ」
「私めも初めて見ました」
「うふふ。私もよ、お父様ぁ」
「残念ながら俺もです父上」
どうやらゴールドの疑問に答えられる者はこの場にはいないようです。
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