革命

雨が降っていた。私の人生のすべての日からも雨雲はきえない。そんな頃、母の様子がおかしくなり、末期の大腸がんだと判明した、私は母とは仲が良かった。県外の大学に行き就職していた妹たちが介護をしに戻ってきていた。母と末期がんの患者が過ごす医療施設でたった三か月の最後の日々を送った。※なんというのか忘れてしまったのです、最後はモルヒネを打ってもらい笑顔で亡くなった。原因は失血死。心にぽっかり穴が開いたような気分で家に戻ると父は気が変になっていた。母の代わりに父の世話をしなければと思っていた私だったが自分で自分の気を正気で保つだけで精一杯の自分にあの人の寄り掛かった人生は重すぎた、あきらかにおかしくなったあの人のかげで親戚が若くで亡くなり、住む人がいなくなった一戸建ての家主を探していると聞いた。逃げるなら今しかないと思った……。そうして私はそこに少ない荷物を持ち寄って暮らすことになった。

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