202010 ジャパロボ 38
渋谷かな
第1話 ジャパロボ38
「次の私たちの戦いの相手は中部・北陸ブロック代表チームです。」
準決勝を前にさとみたち関東ブロック代表チームはミーティングを行っている。
「相手も大破したジャパロボは補充や修理が完了していないので5機。こちらとおなじですね。」
関東ブロックは寝ていたさとみ、イリスのジャパロボは無傷。すず、麻理子も問題なし。
「いい? よく聞いて。私たちは強い。」
「な!?」
年長者として仕切る麻理子の意外な一言に衝撃を受ける一同。
「私って強かったんだ!?」
「どんな所でも寝れるから強いね。」
「私が最強です。」
「あはははは・・・・・・。」
さとみたちの心に麻理子の言葉は響く。
「どんな相手と戦うことになっても、私たちは勝つ。そしてチーム戦を優勝して、個人戦で戦って誰が一番強いのか決めましょう。いいわね。」
「おお! 私たちは強い!」
チームとしての活動は連帯感と協調性、仲間意識をさとみたちに育てた。
「私、後方で隠れておきますね。アハッ!」
(冗談じゃない!? こんな人たちと一緒に戦ったら殺される!? 命が幾つあっても足らない!? 全国ジャパロボ大会って地方をPRするイベントじゃなかったのかよ!?)
生き残った千葉県代表ディズニー・ジャパロボは笑顔が引きつっていた。
「それでは準決勝第1試合! 関東ブロック代表対中部・北陸ブロックの戦いを始めます!」
麻衣の開戦のアナウンスで準決勝第1試合が始まった。今回は珍しく5対5の平等な戦いである。
「よし! 戦うぞ!」
「開戦時に起きているさとみちゃんを見るのは久しぶりだね。」
「矢でも鉄砲でも持って来い! アハッ!」
さとみとすずは戦う気満々だった。
「ここは私に任せてもらってもいいかしら?」
イリスがしゃしゃり出てくる。
「いいわよ。イリスに任せるわ。」
「ありがとう。麻理子さん。」
イリスは単騎で中部・北陸ブロックに特攻をかける。
「ズルい!? お姉ちゃんばっかり!?」
「イリスはライバルの優子があんなことになってしまったから仇を討ちたいのよ。」
麻理子はイリスの悲痛な心情を思いやった。
「正確にはイリスさんは、撃墜数が0で、入院中の優子さん3機撃墜数に負けています。よってイリスさんは絶対に優子さんに負けたくないのでした。」
例えるとワールドカップの得点王のようなもの。
「水の精霊ウンディーネ・アシッドレイン!」
「ギャアアアアアア!? ジャパロボが溶ける!?」
一瞬で5機のジャパロボを戦闘不能に導く。
「準決勝第1試合は関東ブロック代表チームの勝利です!」
勝ち名乗りを受ける関東チーム。
「やったー! 次は決勝戦だ! アハッ!」
さとみは純粋に喜ぶのであった。
つづく。
202010 ジャパロボ 38 渋谷かな @yahoogle
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