第53話 変貌した沙の惑星 レーヴとファリ

惑星は水の塔や大きな湖

幾つかのドームで沢山の作物を作り 街も創り

・・・レアメタルや鉱石などで・豊かになり・・急速に進化してゆく


暮しが厳しい砂漠に住む者はいなくなり 砂魚やレアメタルなどの鉱石採掘で

ドームから外に出る者達などいても 快適なドームの中に家がある それが普通となる


家畜も全て 快適なドームの中で放牧される


部族としての集まりは 同じ近くの場所でそれぞれ住む事で補われている

彼らファリ達が成長して・・それから


青年となった二人は砂の海から発見された 大昔の宇宙船

天空の船の調査の為に砂の海を渡る


小さな小型艇に乗りこみ会話をしていた


「ファリ お前さあ もう三年前にお前の妻で 僕の妹のエルが死んで

一人身だろう 一人とはいえ小さな子供レムを育てるのも一人では大変だし」


「そりや、お前の祖母様アリアさん達も世話を手伝ってるが知ってるよ

ナギ・ナジュアリが好きなのは・・付き合ってるのも」


「そろそろ・・な・・死んだエルも喜ぶと思うし」


「いつ気がついた?・・レーヴ」

赤くなり藪睨みがちに・・ファリと呼ばれた青年が

相手の青年レーヴを見る


「・・ふふ・・一年前」にやりんと笑うレーヴである


「中性的で妖精か天使のように儚げで綺麗とは

思ってたし 半分女性だとも知ってたが

まさか こんな関係になるとは・・思いもしなかった」


「ナギ・ナジュアリはファリの事をずっと好きだったみたいだけどおお」

明るく笑うレーヴ

「どこまで・・いった?・・ふふっ」

にこやか笑顔をして聞いてくるレーヴである


「それ、聞くのか?・・レーヴ」

本気で 嫌そうな顔をするファリ


「それはぜひ!!!!ふふっ」レーヴは聞きたいようであった


「三度、一夜を共にした・・文句あるか」

赤くなって言うファリ


「決まりだな!それは責任は取らないと・・ふふっ

頑張れよ もう一人くらい子供がいてもいいぞおお


僕は ファリの可愛い妹リリーシュちゃんと運命で結ばれ

もう三人も子供がいる うふっ ふふ」


「・・・・・・・」何も言わずにジト目で見るファリ


天然だと思ってたら 案外 手が早かった 出来ちゃた婚で

いつの間にか もう三人の子供・・それも俺の大事な妹リリーシュを 

そっと思うファリ 口元が歪み、眉がピクピク

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