第24話:本腰開拓
今までは資金不足もあったから、未開発の広大な森は放置していた。
氏子衆にはその森から鶏の餌として落葉や虫を集めてもらってもいた。
だけど、今日からは村外に集落を作らなければいけない。
家を建てる材料には、乾燥したら曲がってしまう生木を使うから、隙間に泥を詰めて住むことになので、少々申し訳なく思ってしまう。
村長とライラにそう言って詫びたのだが、街の屋根裏部屋に大勢で暮らすよりはずっと快適だと言われたので、気にしない事にした。
廃鶏の餌は、配合飼料を大量に買ったから大丈夫だ。
「これは鉄という金属で作った斧だ。
これを使えば今までよりの楽に木を切り倒すことができる」
俺はネットで調べて手持ちの柄が90cmと一番長い大型斧を100本買った。
できるだけ早く家を建てるためには、急いで木を伐採しなければいけない。
伐採した場所は、根を掘って畑にする事もできる。
1本1万9790円の斧を100本で197万9000円した
これで手持ちのお金は2870万円となった。
計算が合わない分は、石姫皇女の食費だから諦めるしかない
鉄の斧か、とんでもない武器になるだろうな……
「中大径木用斧」1万9790円
刃渡り:100mm
柄長 :900mm
斧頭幅:185mm
刃重 :2・3kg
「これは土を掘るためのスコップという物だ。
これを使えば今までよりずっと楽に濠を深く広く掘ることができる。
掘った土で土塁を作ることも可能だし、畑を掘り返す事もできる」
俺はスコップというべきかシャベルというべきか、足を使って力が込められるタイプの剣型の物を500本買った。
スコップかシャベルか言い切らないのは、関東と関西で正反対に使われているからで、間違われないようにしたかったからだ。
斧と違って500本も買ったのは、戻ってくる元村人も含めて、全員に新集落建設作業に加わってもらう心算だったから。
1本1645円が500本で82万2500円だから、斧よりずっと安い。
だが、塹壕戦では最強の武器だとも言われている……
「スコップ・シャベル」1645円
全長 :935mm
頭部肩幅 :210mm
頭部長 :270mm
頭部 :スチール
パイプ柄部:スチール鋼管
重量 :1・3kg
手持ちのお金が2870万円から2780万円になった。
数字が合わないのは、俺の思い出から牛タン料理を石姫皇女が探し出したせいだ。
高級和牛の牛タン三昧にしろと言われてしまい、高い買い物をした。
まあ、俺も大好きな牛タンをお腹いっぱい食べることができたので、本気で腹を立てているわけではないが、徐々に減っていく現金に不安な面もある。
確かにアルフィとの取引毎に純金は増えているが、その分事情聴取される危険が増えるので怖いのだ。
あ、確定申告を忘れていた、納税分は別に置いておかなければいけない。
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