瞬く

手の隙間から溢れる

白い息が空へと吸い込まれた

追いかけるように

体を反らして上を見上げる

黒い空を食い破るように

きらきらと落ちてくる輝き

満天の星空がぼくを

迎え入れてくれた


ちっぽけな存在である

ぼくを迎え入れてくれた

体の芯から温まる

寒さなんか気にせず

ただただ空を眺める

星々の声に耳を傾ける


夜の闇を照らす星々は

ぼくの心も照らしてくれた

遠いところから

ぼくのことを

見守ってくれている


昔の人々は

星を見て旅をした

星を頼りに進むべき道を

歩んできた

いまを生きるぼくには

人生に迷ったとき

闇を払って

道しるべとなってくれる

勇気を分けてもらえるのだ


あの美しい輝きの

ひとつひとつに

物語をあるのだろう

ぼくらに まだ

発見されていない輝きにも

物語があるのだろう


昔を生きてきた人

いまを生きている人

未来を生きる人


それぞれ

どんな物語を

見出すのだろう


星々が輝きを増すたびに

空が広がっていく


輝くとは燃えること

命を懸けて燃えること


ぼくは ぼくなりに

輝けているだろうか

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