202010 ジャパロボ 33

渋谷かな

第1話 ジャパロボ33

「アッシ!?」

 いきなりピラミッド・エジロボがキノコ雲をモクモクとあげて爆発した。

「てめえ!? いったい何をしやがった!?」

「待て!? キノコ雲ということは!?」

「まさか!? 核か!?」

「その通りだ。私のジャパロボにはプチ・アトミックボムを装備してあるのだ。おまえたちの機体とはレベルが違うのだよ。レベルが。」

 優子はエジプトのテロリストのエジロボを1機撃墜した。

「何という日本帝国の技術力だ!?」

 エジカイダのパイロットたちは改めて日本の開発技術のレベルの高さに恐怖した。

「今度は私が質問しよう。世界各国のロボットの開発技術はご当地ジャパロボレベルだったはず。なのにおまえたちはどうして、そんな強力なロボットを持っているんだ?」

 優子は素朴な疑問を尋ねてみた。

「先日、ある日本の開発機関から03タイプのジャパロボが盗まれた。」

「東京都ジャパロボ開発機関の強奪事件か!?」

「ジャパロボの強奪に成功した日本のテロリストが03タイプのジャパロボの設計図や開発技術を世界中のテロリストに無償で配ったのだ。」

 反大日本帝国同盟ジャパカイダのことである。

「その情報で世界各国の技術者が03タイプのロボットの開発に乗り出したという訳さ。これで、もう、大日本帝国のロボット開発で優位に立つ時代は終わったな。ワッハッハー!」

「何を!? 大日本帝国はテロリストなどには負けん!」

「それはどうかな? アメリカや中国のテロ集団は05タイプの開発に着手しているという噂もある。」

「05タイプだと!?」

「そうだ! これから起こるぜ! 全世界で大日本帝国に対するクーデターがな! 今回のジャパロボ大会は、そのプレ・イベントさ! ワッハッハー!」

「そうはさせるか! おまえたちの好きにはさせないぞ! 世界の平和は私が守ってみせる!」

 優子はテロリストやいじめに挫けるつもりはない。

「ギャアアアアアア!?」

 その時、ミイラ・エジロボがキノコ雲をあげて爆発した。

「ムルシ!?」

「こいつ!? いつの間に!?」 

 不意をつく優子の攻撃であった。

「残り半分だ。いつまでもデカイ口を叩いていられるかな?」 

 勢い突く優子。

「何を!? おまえの快進撃も終わりだ!」

「それはどうかな? 今度はおまえの番だ! ん? んん? ジャパロボが動かない!? 故障か!?」

 急に優子のジャパロボが動かなくなってしまった。

「ワッハッハー! おまえの機体はもう動かないぞ! おまえにはクレオパトラの呪いがかけられたのだ!」

「クレオパトラの呪いだと!?」

 動けなくなった優子は絶体絶命の危機を迎える。

 つづく。

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