レーマ帝国の通貨
○通貨
金銀複本位制であり、金貨、銀貨、銅貨が流通している。
ただし、金貨は流通量が少なく専ら貿易決算用に用いられるだけで、一般には流通しておらず、見た事もないという
一般で流通しているのは銀貨と銅貨だが、帝国の税金は銀貨で納めなければならないことになっている。
基本通貨単位というものは定まっていないが、公的機関での財務管理等にはセステルティウスが用いられる。
○通貨の種類
・ソリドゥス金貨【SOLIDUS】
最大の金貨で10アルゲンテウス、1000アウレウス相当の金貨。
貴族でさえ目にすることは滅多にない。
・アルゲンテウス金貨【ARGENTEUS】
4ヌムス、100アウレウス相当の金貨。
・ヌムス金貨【NUMMUS】
25アウレウス相当の金貨。
・アウレウス金貨【AUREUS】
25デナリウスに相当する金貨として発行された。
・クィナリウス・アウレウス金貨【QUINARIUS AUREUS】
金貨高騰に対処するため新規発行が検討されている1/2アウレウス相当の金貨。
・デナリウス銀貨【DENARIUS】
4セステルティウス相当の銀貨で、現在レーマ帝国が発行している唯一の銀貨。
一般庶民が目にする最も価値の高い通貨で私生活で使うことはほとんど無い。しかし、税金を銀貨で納めねばならない事にしている都合上、一般市場に広く流通させる必要があることから、
・クィナリウス銀貨【QUINARIUS】
セステルティウス銀貨廃止により懸念される税収減少への対策として発行が検討された銀貨。1/2デナリウスの価値がある。
・セステルティウス銀貨【SESTERTIUS】
1セステルティウスの価値があり、帝国でもっとも広く流通している銀貨だが現在は発行されていない。
銅鉱山新規開発による銅生産量の増大と戦争沈静化による銅需要低下によって銅の価格が低下し、
帝国はセステルティウス黄銅貨への切り替えを進めているが、回収は遅々として進んでおらず、市場では未だに多く流通している。一般庶民がただ単に「銀貨」と言えばセステルティウス銀貨を指す。
・セステルティウス黄銅貨【SESTERTIUS】
レーマ帝国での財務管理上最も基本となる通貨で1/4デナリウスに相当。
大戦争の影響で銅の需要が急増し銀銅比価が小さくなったことから一度廃止され、すべてのセステルティウス黄銅貨は鋳つぶされ、より価値の低いデュポンディウス真鍮貨、アス青銅貨、セミス銅貨、トリエンス銅貨に鋳なおされるとともに、新たにクォドランス銅貨が設定されて発行された。同時にセステルティウス銀貨が新たに発行され、銀貨と銅貨の流通バランスが再構築が図られる。
大戦争後の戦争需要の低下と銅山の新規開発による銅の供給量増加に伴い、銀銅比価が再び開き始めたため、セステルティウス銀貨の廃止が決まり、セステルティウス黄銅貨の復活が決まった。
・デュポンディウス真鍮貨【DUPONDIUS】
1/5デナリウス、4/5セステルティウスに相当する真鍮貨。
流通量が少なく、あまり使われない。
・アス青銅貨【AS(複数形はASSES)】
レーマで最初に発行された貨幣であり、レーマ庶民にとっては最も基本的な通貨。1/10デナリウスの価値があり、2/5セステルティウス、1/2デュポンディウスに相当する青銅貨。
・セミス銅貨【SEMIS】
1/2アスの価値がある。
・トリエンス銅貨【TRIENS】
1/3アスの価値がある。
・クォドランス銅貨【QUADRANS】
レーマで最も低価の銅貨で1/4アスの価値がある。
・クィンクンクス銅貨【QUINCUNX】
新規発行が検討されていた銅貨で1/5アスの価値がある。
〇金貨の暴騰
大協約体制時代になってから貿易決済にしか使われなくなった金貨であったが、大戦争終結後の貿易拡大に比べて金の産出量は増加しなかった。このため、金貨の流通量不足が問題となり、幾度かの改鋳(既存の金貨を回収し、銅など別の金属を混ぜて金の含有量を下げ、発行枚数を増やす)が繰り返されたが根本的な解決にはならなかった。
何度目かの改鋳の際、貿易拡大とともに金の価値が上がっていくことに気付いた誰かが金貨への投資を思いつき、それが帝都レーマを中心に流行し始める。
帝国は金貨の改鋳を繰り返すことで事態の打開を図ったが、改鋳を繰り返すごとに金貨へ投資していた投資家は既存の良質な金貨を貯め込むようになり、金の流通量そのものはむしろどんどん減少していくこととなる。結果、金貨の価格暴騰が加速していき、『ヴァーチャリア』の物語開始時点で帝都レーマでは一枚二十五デナリウスのはずのアウレリウス金貨一枚が、百四十~百五十デナリウスで取引されるまでになっていた。
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