レーマ帝国【Imperium Rema】
レーマ帝国の概要
〇概要
〇立地
首都はレーマ【Rema】。
世界の中心と定められたケントルム【Centrum】より東を治める帝国であり、
〇歴史
・創始
伝承によればヒト種の男レムス【Remus】によって創始された都市国家レーマ【Rema】から始まった。
レムスは《レアル》古代ローマ建国の祖ロムルス【Romulus】の双子の兄弟であり最初の降臨者であると伝えられているが、降臨者レムスの実在を証明する史料は何も残っておらず、またレムスの名にちなむのであれば国名はレーマではなくレモラ【Remora】にならなければおかしいという指摘もあり、当該伝承については
・古代から帝国設立まで
チューア【Chua】の降臨者シィチュー・ダ・バァワン【XiChu De Bawan】率いる軍勢による侵略を受け、一度その軍門に降る。しかし、直後にチューアでクーデターが起こり、バァワンが死去すると反旗を翻し、チューア遠征軍を撃破する。チューアに支配されていた他国を解放し、レーマを中心とする対チューア同盟に組み込むことで北レーマ大陸全域と南レーマ大陸北部を版図に納める。
・チューア併合
対チューア同盟が成立するとバァワン死去後のチューアへの侵攻を開始する。数か年にわたって繰り返された遠征によってチューアは恭順の意を示すようになった。
ただし、チューア地方は恭順の意を示しながらもレーマを中心とする中央集権体制を否定。外部からの侵略に対する防衛戦には援軍を派遣して協力するものの、レーマの直接的な支配は決して受け入れることなく、その後も続いたレーマ軍の侵攻に対しては頑強に抵抗しこれを撃退している。
一応、国際的な会議の場ではレーマ帝国の一員という立ち位置を選択しており、敬典宗教諸国連合側もチューアはレーマ帝国の領域と見做しているが、実態はかなり微妙かつ複雑な関係が続いている。
・大戦争時代
大災害によってレーマ帝国も甚大な被害を受けた。
気候変動によって食糧生産が壊滅的状況となったレーマ帝国は北レーマ大陸や南レーマ大陸への支配地域を拡大によって食糧を確保しようとした。この際、アヴァロンニア【Avalonnia】やチューアとも小規模な衝突を繰り返している。
そこに同じように大災害の被害に苦しんでいたオグズィスタン【Oguzistan】やホラシア【Horacia】といった国々から収奪を目的とした侵略を受け、レーマ帝国がこれに反撃。それに
大戦争において
個人あるいは少人数でも猛威を振るうゲイマーたちは戦線を構築することなく、敵地奥地に浸透しては要地・要人を攻撃することができた。
このため、前線のみならず前線から遠く離れた後方地域にいたるまで、世界は壊滅的な被害を被ることとなった。
・決戦、そして終戦
レーマ帝国と啓典宗教諸国連合、それぞれの領域の中間地点である、現在ケントルム【Centrum】地峡と呼ばれる平原において両軍が激突する決戦が行われた。
その決戦の場に以前から各地で
その結果、両陣営とも戦力バランスや陣形が大きく崩れ、互いの総司令官が守り手であった
その際、レーマ帝国側の総司令官が地面に剣を突き立て、この場所から東をレーマ帝国、西を敬典宗教諸国連合の領域として認め、今後は互いにそれを侵さない事を宣言した(世界の分割)。
・大協約時代
「世界の分割」宣言の後に事実上戦闘は終結したが、その後両陣営の関係をどうするかの詳細を取り決める必要が生じた。
ケントルムの平野には街が築かれ、そこで様々な取り決めが検討された結果「大協約」が制定される運びとなった。
以後、ケントルムの地を中心に測量が行われ、啓展宗教諸国連合はケントルムより東に位置する領域をレーマ帝国の版図と認めることとし、レーマ帝国はケントルムより西の地域を啓典宗教諸国連合の領域として認め、互いに不干渉とすることが取り決められた。
以後、レーマ帝国は東で、啓展宗教諸国連合は西で、未だ支配下に置いていない地域を支配下におさめるべく版図拡大に
・アヴァロンニア併合
アヴァロンニアは北レーマ大陸北西に位置する島を領有する国家であり、同じ《レアル》古代ローマの文化を継承する国家であったためレーマとは比較的友好な関係が続いていたが、大戦争においては啓展宗教諸国連合側に属して戦っていた。しかし、大協約制定後の測量の結果、首都アヴァロニア【Avalonia】がケントルムより東に位置することが判明し、レーマ帝国に属することとなった。
これに反発したアヴァロンニアと併合しようとするレーマ帝国の間で戦争が勃発。大協約に定められた相互不干渉の項目のために啓展宗教諸国連合側から支援を受けられなかったアヴァロンニアは苦戦。八年にわたる攻防の末に首都アヴァロニアが陥落し、レーマ帝国に併合されることとなった。
・域内統合と版図拡張時代
アヴァロンニア併合後、レーマ帝国はケントルム以東の地域でレーマ帝国に属していなかった小国や少数民族を武力で制圧するとともに、帝国の版図を東と南へ拡張する政策をとりはじめた。
これは大戦争時代に構築した戦時経済体制を平時のものへとゆるやかに再構築するため、規模を徐々に縮小しつつも軍事行動を維持する必要から、大戦争後も維持されていた大兵力を投入する形で行われた。
〇政治
レーマ本国および大小五十七に及ぶ属州および藩王国によって構成さる。元々、対チューア同盟という関係から帝政へ移行していった成立過程ゆえか、各属州および各藩王国の独立性は比較的高い水準で保たれており、実態としては連邦制に近い。
・
六百人の
・
レーマ帝国の元首であり最高権力者だが、内政に関してはあまり権力が無い。
レーマ帝国の対外戦争における主力となる野戦軍を統帥し、外交と軍事を担当する帝国統合の精神的支柱。
任期は無いが世襲では無く選挙よって公爵の中から選出される。元老院によって弾劾もされうる。皇帝に対する選挙権は元老院議員と属州領主がもっている。
帝都から外へ出るには元老院の承認を要する。
・
宰相に相当する内政の最高責任者。
内閣に相当する二十人官を組織し、内政を
元老院によって元老院議員の中から選挙で選出される。
・
内閣に相当し、執政官を含めた二十人の閣僚で構成される。
執政官により任命されるが就任には元老院の承認を要する。
・
一般に世襲制だが家督相続には元老院の承認と皇帝による任命を要する。
家系断絶等により領主がいない場合は属州総督が赴任する。
通常、帝国が新たな領地を得て属州が新設されると、もっとも功績のあった者がその領主に任じられ、新たな家族名としてその属州の名が与えられる。
すでに帝国領であったが領主がいなかった属州の領主に任ぜられる場合は、属州名が家族名として与えられることはない。
属州領主は一般には
・
レーマ本国から送られ帝国直轄、または領主不在の属州を統治する。
元老院によって執政官経験者の中から選出され、皇帝によって任命される。
任期は無いが、そのまま属州領主になってしまう事もある。
・
「
レーマ帝国に帰属しながらも一定の独立を保っている国の国王、あるいは元首。
通常は「
〇経済
通貨はほぼ共通となっているが各属州、藩王国ごとに独立した経済圏を持っており、各経済圏間の貿易は爵位を有する
貿易の決済は原則として金貨によってのみ行う事となっている。
○通貨
金銀銅複本位制であり、金貨、銀貨、銅貨が流通している。
ただし、金貨は流通量が少なく
一般で流通しているのは銀貨と銅貨だが、帝国の税金は銀貨で納めなければならないことになっている。
基本通貨単位というものは定まっていないが、公的機関での財務管理等にはセステルティウスが用いられる。
詳細は「レーマ帝国の通貨」参照。
ただし、チューア地方だけは独自の通貨を発行して使っている。
詳細は「チューアの通貨」参照。
〇軍事
・
レーマ本国の防衛を担う軍で最高指揮官は執政官。
四つの
・
レーマ帝国の対外防衛と属州の治安維持支援を担う軍で最高指揮官は皇帝。
レーマ本国に入る際と属州を跨いで活動領域を変更する際には元老院と属州領主/属州総督の承認を要する。
・
属州領主、あるいは地方領主によって編成される地域防衛専任部隊。
子爵以上の領主は
当該領主の領地の防衛を担うが、必要に応じて野戦軍に動員されることもある。
最高司令官は領主。
・
元々は同盟国あるいは恭順した部族から派遣された友軍の総称。
現在では帝国の軍門に降った旧敵性部族からなる傭兵部隊がほとんどで、最高指揮官は皇帝。野戦軍や辺境軍に協力して戦う。
・
同盟国あるいはチューア地方から派遣された友軍のことだが、特に分類する必要が無い場合は
○文化
首都レーマを始め《レアル》古代ローマの文化を色濃く受け継いでいるが、多言語多民族多宗教国家である。ラテン語を公用語とはしているが、文化・宗教・言語の強制的な統一化は図られていない。
○宗教
《レアル》古代ローマのローマ神話に基づく宗教が中心である。
ユピテル【Jupiter】を最高神とする
○言語
ラテン語が共通語として話されているが、属州や民族ごとにラテン語以外の言語も話されている。
〇種族
レーマ帝国全体の種族構成としてヒト種が3割、ゴブリン系種族が4割、オーク系種族が2割、その他が1割と言われているが、チューアは統計データ等について秘匿したがる傾向があり、またレーマ帝国内でも少数民族や一部辺境地域では統計がとりきれていない部分があるため正確なところは不明である。
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