第38話

 「ご苦労じゃったな。ケイゴ・ア・ファントム」

 …〈ケイゴ・ア・ファントム!?〉

 俺は、隣の圭吾を見てみた。

 すると、口許に笑みを浮かべながら「只今、戻りました。御主人様。御約束通り、あなたの御孫さんを連れてきましたよ」俺は、訳が分からず「はッ、何言ってるの?圭吾、ここに来て、頭がイカれちゃったのか!?」「おい、志帆も何か言ってやれよ」と、隣の志帆を確認すると、そこに志帆の姿は無かった。

 それどころか、俺達をここまで案内してくれた人形ロボットの姿も見当たらなかった。 「ところで、お主達の世界はどの様に出来たか、知っておるか?」

 突然、又この初老の男性が口を開いた。だが、この男性が本当に俺の祖父ならこういう意味不明な質問はしないはずだ。

 俺は、本当に訳が分からずここが今在る現実なのか、分からなくなってしまった。 

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