第33話

 飛行船が飛び立つとあっという間に地上から離れていった。

 俺は、心の中で〈その、御主人様とかいう奴の正体を暴いてやる〉と、誓うと圭吾にどれくらいで着くのか聞いてみる事にした。  〈流石に圭吾でも、分かるわけ無いか?〉と、ダメ元で「圭吾、どれ位で、コイツらの御主人様の所に着くと思う?」と、聞いてみた。

 圭吾は「…今見た感じ飛行船内の燃料も、10分の1程しか残って無いね。エンジン音と船内の歪みも考えると後、30分後位じゃ無いかな。こういうのは、数式で表す事も出来るよ」と、返してきた。

 俺と志帆は改めて、圭吾の特殊能力の様な凄さに感心していた。

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