第26話

 屋根裏部屋に着いた俺達は、早速あの機械の有る反対側まで向かう事にした。

 広さは、約20畳程で荷物が片付いていたせいか、かなり広く感じた。

 外は夕方だったが日の光も無く灯りも付いて居ない為、暗闇の中を懐中電灯だけを頼りに向かって行った。

 途中、志帆が「女の子をこんな所に連れていくなんて、真治も良い根性してるわね。もしかして、ここが異世界なの?」と言ってきた。

 俺は、「バーカ。こんな所よりも、もっとスゴいトコだよ」と、言葉は悪いが志帆に返してやった。

 〈でも、さっきから圭吾の奴が一言も喋らないな〉俺は、咄嗟に圭吾の顔を見ると、顔色は悪かったが、何か今から起きる事が楽しくて仕方無い感じの顔をしていた。

 しかし、その目は笑ってはいなかった。

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