第40回 ひみ様、ガチ恋勢1号ですよ

第40回 ひみ様、ガチ恋勢1号ですよ


ガチ恋マロがばれた後日、


卑弥呼は理とコラボしていた。


――――――――――――――――――――――――――――


「おはひみ~。」


卑弥呼は、笑顔で挨拶をしていた。


 


コメント


:おはひみ~。


:おはひみ~。今日も美しいです。


:おはひみ~。かわいいです。


:おはひみ~。今日も、理さんか


:おはひみ~。コラボ相手そろそろ増やそう。


 


「ひみ民のみんな~元気している?」


理は、ぼんやりした声で挨拶した。


 


コメント


:理さん、こんばんは!!


:理さん、今日もかわいい


 


「ことちゃんがとんでもない企画持ってきたよ。


我も少しびっくりだよ。


正直マニア向けだよ」


 


コメント


:ひみ様、大丈夫?


:チャンネルはく奪されない?


:これは怖いですね。


:配信中断されないですか?


 


 


「そこは大丈夫だよ。


我が企画の紹介するね


納豆を、2時間こね続けるだけだよ。


WEBカメラつけて、納豆の様子を見せるよ。」


 


 


コメント


:安心しました。


:よかったです。


:納豆を2時間こねるって、頭がおかしいな。


:これだったら、安心です。


 


「我から最初混ぜようかな。疲れたら、ことちゃんに交代するね。」


 


「わかったよ~。」


 


「なんで、ことちゃんはこの企画始めたの。


我さ、2時間こねたら、どんな感じになるか。


興味本位でやっているんだけど。」


卑弥呼は、理に聞いた。


 


「え~、そんなことも分からないの。


許さないからね。ひみ様は乙女心を分かっていないな。」


理は、なぜか知らないが、怒っていた。


 


コメント


:相変わらず、狂人で読めない。


:なんで、怒っているんだ。


:理さん、お願いですから、リアルの事情をもってこないでください


:ひみ様のリアルをさらすのはやめてください。


 


「何で怒っているの?


いつものことだから、まぁ~いいか。


混ぜていくよ。」


卑弥呼も怒っている理由は気にはなっていたが、そこを広げる気にならなかった。


 


 


理といつものように雑談しながら、30分ほど卑弥呼は納豆を混ぜ続けていた。


 


「我、疲れたから、ことちゃん混ぜてよ~。」


 


卑弥呼は、手の疲労を取るため母指球をずっと揉みながら、理へ同僚に軽い仕事を依頼するようにお願いした。


 


「わかった。」


理はすぐに返答した。


 


「この豆野郎。私のひみ様を返せ。返せ。」


理は、嫉妬した子供が駄々をこねるように言っており、混ぜる勢いもミキサーで混ぜているくらいの強い勢いで箸をぐるぐるとしている。


 


おそらく、これは演技の一部であり、実際は“道の端に転がっている石ぐらい”どうでもいいできごとであるから。


 


理は何をたくらんで、この演技をしているかは定かでない。


しかし、お笑いのためという禍々しいほど純粋無垢な理由である。


 


卑弥呼は、そんなことはもちろん知らない。おそらく、知ったほうが不幸であるが・・・


 


「はぁ~、我幸せだわ~。ことちゃんこそガチ恋勢なんだね。


ことちゃんの嫉妬心を理解できなくて、ごめんね。」


 


卑弥呼は、恵比寿さまのように笑っており、声で幸せであると伝わってくる。


 


コメント


:ひみ様、よかったですね。


:ひみ様、ガチ恋勢1号ですよ


:声が明らかにうれしそうで草


:卑弥呼様かわいいです。

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