第39回  陰で、SMプレイして、体の一部取られるでしょうねw

謎の通話音が鳴り続いたため、受話器を取った。


この通話に正直出たくなかった。おそらく、例のあの人だとすぐにわかるからだ。


 


「ごきげんよう。卑弥呼です。」


言葉は丁寧であるが、明らかにイラついた口調であった。


 


コメント


:毎回、とんでもないところから現れてくるなw


:来たwwwwwwww


:嫁の説教の時間だw


:鬼嫁きましたね。


 


 


「こんばんは、卑弥呼様。え~とですね。配信何処まで見ていましたか?」


俺は声を震わせながら、言った。


 


 


「送信ボタンを押す10分くらい前かな。


我さ、配信途中からしか見れていないから、なんでケタケタとバカみたいに笑っているか分からないんだよね。」


卑弥呼は少し笑いながら語っており、その笑顔が、本当に怖い。


 


コメント


:修羅場で草


:面白いな


:夫婦喧嘩でwww


:陰で、SMプレイして、体の一部取られるでしょうねw


:ケタケタ笑っている理由は、言えないw


 


「卑弥呼様、忘れましょう。お互いのためですよ。」


 


「我、さびしいな。なんで君が笑顔だったのか。気になるな~。


配信切って話す?」


 


「それだけはやめてください。」


俺は、大声で強く否定した。


 


コメント


:配信切ったら、激おこだもんな。


:配信外は怖いもんなw


:必死になって、逃げる・


:陰で、SMプレイして、体の一部取られるでしょうねw


:ケタケタ笑っている理由は、言えないw


 


「なら、言おうか。


我、どんな返答か楽しみだな~」


ニコニコ笑いながら卑弥呼は言った。


 


「すみませんでした。


卑弥呼様にささやかな淡い夢を御覧頂きたく、ガチ恋マロを作っていました。」


俺は覚悟を決めて、謝った。


 


「そうだよね。なんで、ケラケラ笑いながら作っているの?


バカにしているの?」


少し怒り口調になって、卑弥呼は言った。


怒り口調のほうが、不気味な笑顔よりかは安堵した。


 


コメント


:卑弥呼様怖いよw


:怖いよw


:左腕


:左腕


:頭


:右足


:右足


:内臓


:胃


:右足


 


 


コメント欄よ。次引き裂かれる部位を当てるゲームをするな。


なんかもう、突っ込む気にもならないよ。


もう、右足は差し上げるから、胃薬をください。


 


 


「分かった。明日、事務所で、楽しいことやろうね。


逃げたら、もっと大変なことになるから、逃げないでね。」


卑弥呼はニコッと笑って、通話を切った。


 


 


事務所で、また卑弥呼様に首を絞められて、生死をさまよっていた。


 


 


 


俺は事務所から新衣装での配信を行うよう言われて、豆民にいじられる配信を行った。


 


配信中ずっと後悔していた。


なんで、右手と右足が鉄なんだよ。畜生が!!!!

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