第26回 単刀直入にいうよ。ことちゃんとコラボしてくれる?
エドワードの魂である俺は、卑弥呼に事務所に来るように命令された。
卑弥呼が絡むと、おかしなことが起こることから憂鬱になっている。
「あ~、いた。お~い、豆君。」
卑弥呼は笑顔で俺のほうを向いて手を振った。
「卑弥呼様、何か用ですか?」
俺は、内心の乱れを隠しつつ言った。
「え~とさ、理 環って知っている?」
卑弥呼は首をかしげながら聞いてきた。
「知っていますね。頭がおかしいVですよね。」
俺は、そのままの印象を伝えた。
再度、伝説のことを思い出した。
理 環の伝説
① 家で花火を上げて、火災報知器で配信機材が濡れて配信中止
② 隣の部屋で喘ぎ声が聞こえたら、椅子で壁を壊そうと叩きつける。
③ 登録者数10万人の迷惑系配信者とキラライブ内でコラボ配信(事務所には無許可)
いきなり、卑弥呼は首を絞めてきた。
「おい、今の訂正しろ。豆君でも、あの人への侮辱だけは許さないからね。」
明らかに、怒った口調で卑弥呼様は言ってきた。
「うぐぐg、すみません。」
首を絞められているため、出し切れるだけの声を俺は出した。
「こういうこと言うんだったら、豆君の事嫌いになるかもしれないよ。」
卑弥呼は、すこし残念そうに言った。
「呼んだのって、理先輩の件ですか?」
あえて、嫌いになるかもしれないというところはスルーした。
「嫌いになってもいいんだ。」
少し悲しそうに卑弥呼は言ってきた。
正直、めんどくさい女だな~と思う反面、かまってあげたくなるような可愛さで、少し胸がきゅんとした。
「それは、いやですよ」
嫌われたくないという意志をみせないと、
首を絞められるか、もっとおかしなことになりそうなため
必死に答えた。
「そうだよね。同時接続2000人中、告白したから、我に夢中だね。
でも、ごめんね。我、ガチ恋勢いるから。」
照れながら、卑弥呼は答えた。
こいつが暴力女で無かったら、罵声を浴びせたい。
「話がずれたね。単刀直入にいうよ。ことちゃんとコラボしてくれる?」
卑弥呼はニコニコしながら答えた。
「いやですよ。」
俺は即答した。
「我さ、豆君がアリスに嫌われても問題ないんだよね。
アリスで毎日何をやっているんだっけ?」
にやにやしながら、卑弥呼は脅してきた。
「ぜひ、コラボさせてください。」
これも即答した。
「これで、ことちゃんとコラボさせることできるね。よかったわ~。」
卑弥呼は、にこにこしていた。
「あの~、少し気になっているんで聞いてもいいですか?」
少し気掛かりがあったから、俺は聞いた。
「答えられる範囲ならいいぞ」
卑弥呼は、腕を組みなおして答えた。
「Vでは、先輩なのに、敬称で呼ばないのは前世で仲良かったのですか?」
「これは、放送で言わないでね。
我と、ことちゃんは、高校生の時の同級生で、ずっと仲良くさせて頂いているんだよね」
「え~~~~」
あまりの衝撃な事実にびっくりした。
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