第46話 宿での準備
騎士団が宿確保と買い物も終わり、グロースさんが指示を出している。
僕はパリスさん達と共に街を見ていて、面白い魔物石を購入してきた。
宿は大部屋で10人が雑魚寝できる部屋で、大人数がまとまって行動出来る様になっていた。
「エルジュ殿は、私と隊長と一緒の部屋になります。」
パリスさんが部屋に案内すると、豪華な4人部屋だった。家族で泊まるに適した部屋だろう。みんなには悪いが、ありがたなと思いながら部屋に入る。
「今日は宿で休み、明日バンク・テルスリー伯爵の屋敷へ向かいます。」
バンク・テルスリー伯爵は、このファービを治める貴族で、帝国からの指示を最近聞かなくなったらしい。ロゴダイン帝国からシルバニアン王国へ注意勧告が来たのだ。
パリスさんが説明してくれた。
「以前は、商隊の護衛だったが、テルスリー伯爵とはあっていなかったが、今回は正面から入って行くんだ。住民に聞いた所テルスリー伯爵は、最近顔を出さなくなり、執事が対応しているらしい。」
部屋に入ってきたグロースさんが話だした、
「屋敷の使用人も操られているか、魔族だろう。屋敷の強い気配が地下から5人感じるから、地下牢に捕まっているのだろうな。」
なるほど。敵じゃないのかな。
僕は新しく作った魔鉱石を握る。
キーホルダー
魔鉱石
気配察知Lv4
気配を感じることができる。
効果時間 30分
自分の魔力が届く範囲なら、気配が分かるのだ。Lv1では詳しくわからないが、Lv4まで上げたら人の強さまで分かる様になった。力強く大きな光を感じることができるのだ。
でも何でグロースさんは、分かるのかな?
騎士団が調べたのかな?
「地下にあと10人はいますよね。屋敷の人か、テルスリー伯爵の家族ですか?」
僕は他の弱々しい気配を数えて伝える。
「「え?」」
二人は目を見開き見てくる。
「え?気配を見ると他にも人はいますよね?」
グロースさんも同じ様なスキルがあるんじゃないの?
「いやいや、感知魔法を使える団員がクロスの位置を感知したら、屋敷の地下だっただけだぞ!」
うわぁ。余計なことした。
「グロースさんこれを握ってください。」
気配察知のキーホルダーを渡し説明する。。
「ほう、凄いな。だが屋敷までは、とても感じないぞ。」
グロースさんの魔力では、屋敷まで気配察知できないみたいだ。僕だから出来るのか分からないが、パリスさんも出来ないみたいだ。
「エルジュ殿、今回の任務終了まで、有効なキーホルダーを貸して頂けませんか?」
「そうだな。お礼は払うから、安全の為によろしく頼む。騎士団だけの問題じゃ無いんだ。ロゴダイン帝国の問題を我々が解決出来れば、フォルブルク伯爵が目指す街が増えるだろう。」
グロースさんとパリスさんが頭を下げる。
フォルブルク伯爵の目指す、住民の為の街が実現出来るのか。フォルブルク伯爵からの使いだから、手柄がフォルブルク伯爵に行けば、悪い事もないな。
それに、キーホルダーを自慢するのも面白いし。
「分かりました。もともと協力するつもりでしたので、二人なら良いですよ。」
攻めるなら、剛力Lv4が一番だな。力が120%も上がるし。
時間が許す限り二人にキーホルダーの説明を行った。
そして翌日、テルスリー伯爵家の屋敷へ出発した。
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