第6話:買い物三昧

 バスコンが届くまでに、買えるモノは全部買うことにした。 

 永久磁石モータ発電機300W を7410円で購入した。

 その他にも水力発電に必要な部品を色々と買い揃えた。

 冬季用の2ルーム4、5人用のテントを8万円で購入した。

 そのテント内で使用できる薪ストーブも26300円で購入した。

 更にマイナス25℃の厳しい環境にも使用可能な、高い保温性を有する冬用寝袋を51700円で購入した。


「あ、神様に御礼をしないといけないな」


 宝くじを当選させ、株で勝たせてくれた神様とは違うが、これからお世話になる神様にお供えをするのは当然だった。

 以前廃村に行ったときに手を合わせた廃神社をきれいに掃除して、それ相応のお供えをすべきだとも思った。

 同時にお供えといえば酒と魚だとも思いついた。


「基本は米・塩・水なのか、増やしても酒だけでは寂しいな」


 ネットで調べた範囲では、それほど多くの種類を必要としないようだったが、神社本庁のサイトでは、主食としてのお米を始めとして、お酒、お餅、海魚、川魚、野鳥、水鳥、海菜、野菜、お菓子、お塩、お水を基本としつつ、地元の産物を捧げるのが基本で、お祭りの軽重によって種類と数を増減させてもいいとあった。

 お供えは神饌と呼び、生のままお供えするのが生饌で、調理したものをお供えするのが熟饌とサイトには書いてあった。


「俺らしく、ウェブ小説で神様が喜んでいたモノをお供えしよう」


 思わず独り言をつぶやいてしまうのは、弟に殺されそうになったショックなのか、それとも孤独になる自分を憐れんでいるのか。

 だがそんな事は個人的な事だからどうでもいいと思い切った

 これからはできるだけ他人と関わり合いにならないようにして生きるのだ。

 話しかけるのは神棚の向こうにいる神様だけするのも一つの方法だと、自分に言い聞かせつつ、100万円分の酒を各種購入した。


 後は保存のきかない新鮮な海の魚とスイーツを、廃村に行く日の朝に購入すればいいと考えたと同時に、一冬無人の廃村で過ごすのなら、冷凍食品と常温保存できるレトルト食品を買っておくべきだと思いついた。

 同時に外国製13・5kWh大容量蓄電池が617000円で販売されているのを知り、以前に購入した蓄電池とかぶるが、念のために2機購入した。


 冷凍スイーツも持っていきたいと考えて、542リットルの業務用の冷凍庫を14万円で購入してしまったが、今までの俺の買い物とは全く違ってしまっている。

 宝くじと株で金銭感覚が狂ってしまったのかもしれない。

 ここで発電量が心配になってしまい、400W風力発電と180Wの単結晶太陽光発電パネル、PWMコントローラーが一体となった発電装置148210円を2つも買ってしまった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る