あいすくーる!2020
01♨
第1話 冬なので、『ゆ』のつくことでも。
朝。いい匂いを漂わせた幼馴染が、そこにいた。
未咲「ぐすっ、玲香ちゃ〜ん……」
玲香「なによ、みさ……えっ、ちょっ、あんた、どうしたのよそれ……擦りむいてるうえに、おもらしまでしてるじゃない!」
未咲「えへへ……最近また我慢がきかなくなっちゃって……
あのね、聞いて? きょうも登校中にもよおしちゃって、学校のトイレにつくまで我慢しよーって思ってたら急に波がきちゃって、急いで走ってたらね、思いっきり転んじゃって、もうだめぇってずーっと悶えてたら、ぷしゃぁぁって……♡」
玲香「擬音まではいいわよ、ヘンな想像しちゃうから」
未咲「ごめ〜ん(あ〜、きもちよかった……)」
最近、未咲がまた不安定になってきた気がする。感情の揺れ動きが多くてこまる……。
定期的に訪れるこの感じにも、なんだか慣れてきたような、そうでもないような……。
未咲「ではでは、こんな季節ですし、ひとつ『ゆ』のつくことでも……」
玲香「ずっと冬なんだけどね」
未咲「わたし、ずっと伝えたかったことがあるんですっ(もじもじ)」
玲香「な、なによ改まって……」
未咲「玲香ちゃんの指とか、そのうるわしいまゆ毛とかを見てると、なんというかその、すごく、すっごく、すーっごく……(ぴくっ、ぴくっ……)」
何かを意図するかのように上目遣いになる未咲。
玲香「遠慮せず言ってご覧なさい(もう、どうにでもなれ……)」
あれこれ察したわたしは、投げやり的にそう言い放った。
『ゆ』のつくものなら他にいくらでもあるのに、あえてそっちに持っていく未咲はちょっと確信犯めいているとすら思う。
未咲は顔を上げて、涙目で窮状を訴える。
未咲「おしっこの穴が、ひどくうずくのであります〜!」
玲香「はぁっ……」
また始まってしまった。こうなると未咲はもう止まれない。おもらし一直線だ。
未咲「出していい?! いいよね?! だって、もう我慢できないんだもん! はぁっ、はぁっ……ねぇ、もう出すよ? これから、おしっこ、全部、玲香ちゃんのために……♡」
玲香「あのね……かりにわたしが止めたとして、未咲はどうせ聞かないわよね?!」
未咲「そうだよ、だって……あっ、春泉ちゃんだ、おーい!」
春泉「ほえ……? いまハルミのこと呼んだ?」
すごく眠たそうな目をした春泉ちゃんがそこにいた。
未咲「あー、なんだか玲香ちゃんと話してたらぬくぬくの温泉に入りたくなってきたなぁ……」
玲香「どういう理屈よそれ……」
未咲「そうだ、春泉ちゃんのお湯、ちょっとわたしの下半身に……できればくまなく……」
さながらフットバス、いや、あるいはそういうプレイなのか。想像もしたくない。
未咲「わたしと春泉ちゃんのおしっこが制服に染み込んで、きっと素敵な匂いに……」
春泉「ミサキ、それセクハラ発言……でも、ミサキがどうしてもって言うなら……」
女の子らしく春泉が軽く拒絶した後に、それを容認するかのような発言。
さすがに春泉も、ここまでくるとそうなってしまうらしい。結果許してるけど。
玲香「春泉、イヤだったらちゃんと断りなさいよ? 未咲のペースに呑まれたらダメなんだから……」
そう、わたしはこれができなかったせいで、これまでさんざんな目にあわされてきた。
振り返ると、そこまで悪い気はしなかったけど。
だからといって、なんでも許していいわけじゃない。このセクハラ発言にしたってそうだ。
春泉「ちょっと、したくなってきたかも……」
玲香「完全に呑まれてるじゃない……」
そう言って、呼吸を少し早めて太ももをこすりあわせはじめる春泉。ほんとに限界が近そう。
この雰囲気にしっかりと取り込まれている。なんとか抜け出してほしいけど……無理そう。
春泉「きょう、起きてからいっかいもトイレ行ってない……妹たちの世話で忙しかったし……」
絶望にも聞こえる声で、ハルミは窮状を訴える。
ぶるっと一回震えるだけではこらえきれず、漏らさないように何度も身体の奥を締め付け続けた。
春泉「ふぅ、んっ、早くおしっこ、したい……じゃないとハルミ、おかしくなっちゃうぅっ……」
(玲香目線)
出会った当初に比べれば我慢がきくようになったとはいえ、
そのぶんこう、なんというか……。このときばかりは饒舌になってる気もするし。
春泉「くぅぅっ、んんっ……ねぇ、ちょっとミサキ! いますぐそこに横になって! おしっこ、ほんとに出ちゃうからぁっ……ハルミ、ミサキの上でいっぱい出したいのにぃっ……あぁっ、あっ!」
ちょろちょろと流れ出る何か。わざわざ言わなくてもわかるくらいに健康的な色だった。
未咲「焦らなくて大丈夫だよ、春泉ちゃん」
菩薩のような目になって、わたしは限界の春泉ちゃんをありのままに受け容れる。
未咲「いまだけはわたしは春泉ちゃんのトイレ、だよね。ほんとはわたしが春泉ちゃんのおしっこを浴びたいだけなんだけど、どうやら春泉ちゃんもその気になってくれたみたいだし、おたがい遠慮はいらないよね……」
春泉「そういうのいいから、はやくぅ……」
未咲「は〜い♡ わたしのここ目がけて、おしっこ全部出せそうかな?」
春泉「うんっ、ハルミ、ほんとにゲンカイ……おしっこ、していい? もう、出るから……」
未咲「どうぞ♡ い〜っぱいきもちよくなってね♡」
春泉「ありがとう、ミサキ……はぁっ、んっ……!」
深く息を吐いたあと、表情を歪ませて春泉ちゃんはうまくお腹に力を入れてパンツに秘水を垂れた。
春泉「はぁ、はぁ……すごい……ハルミ、ほんとにミサキの上でおしっこしてる……」
M字にした脚の奥から、一回湿らせた生地を通してミサキの制服にどんどん染み込ませていく。
それからは尻もち状態になって、ハルミは放心状態に陥っていた。すこし笑ってたと思う。
未咲「春泉ちゃんのお湯、と〜ってもあったかいよ♡」
春泉「だからセクハラだってば……」
未咲「え〜? こんなことしておいて、それはないんじゃないかな〜?」
春泉「は、ハルミはどうしてもガマンできなかっただけ! ミサキだっておもらししてるし……」
未咲「おたがいさま、だね♡」
春泉「そうだけど、そうじゃなくて……あぁっ、また波が……」
今度はさっきの倍近い水圧で、ミサキの制服にダイレクトアタック。
気持ちよさも倍以上になって、ミサキもうれしそう。
未咲「春泉ちゃん、こんなに勢いのいいおしっこ出せるんだ……わたし、頑張ってもここまで出せないかも……」
せいぜい、パンツを浮かせるくらいだと思う。
未咲「えっとね……やっぱり春泉ちゃんのほうがちゃんとおしっこって感じ。わたしのはジュースみたいで、ちょっと時々いやになっちゃうんだ……」
春泉「……ハルミはミサキのおしっこ、すき」
未咲「えっ……いま、なんて……」
春泉「なんでもない……ミサキ、一緒に保健室いこ?」
未咲「……そうだね」
噓。ほんとはしっかり聞こえてる。
おかげでこのとき、もう出ないと思ってたおしっこがふたたび勢いを取り戻し、春泉ちゃんとひとつになった。
この世界にとって……いや、わたしたちにとっておしっことは、もはやなくてはならないもの。
ふたり、あるいはそれ以上を結びつける、とっても大切な液体。
玲香ちゃんには敬遠されがちだけど、春泉ちゃんとはなんだか通じてる。
冬のおしっこは、格別においしい。
未咲「さっきの『ゆ』のことじゃないけど、将来わたしたちどうなるんだろう……」
玲香「ようやく落ち着いてきたようね(将来の夢のことでも言ってるのかしら)」
未咲「よくあるパターンだと、このままおしっこが売りの女性としてあっちの世界に行く、ってことがあるけど、わたしそうはなりたくないなぁ……」
玲香「その気持ちはよくわかるわ(よくある、のかしら……)」
未咲「だよねぇ……どうしたらいいと思う〜?」
玲香「それはもう……治さないとね」
春泉「ハルミもおねしょ治したいなぁ……」
玲香「してたのね……」
春泉「きょうはしてないよ。でもね、ときどき……ってもう! 女の子にそれはダメ!」
玲香「恥じらいはあるみたいね……」
春泉「そ、そりゃそうだよ……だって……あはぁんっ、またガマンできなくなってきたぁ……」
玲香「さすがにトイレに行きなさいよ! 間に合うわよね?!」
春泉「無理、無理ぃっ……いやぁ〜〜〜んっ!」
玲香「もう、ほんと勘弁して……」
ため息しかつけないわたしだった。
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