崩壊した未来で幻想世界となった地球でファンタジー ~人類は滅びかけてますが世界を旅して願いを叶えたい、仲間を集めて探求する放浪の冒険旅は自由です~
仮実谷 望
プロローグ
1999年ノストラダムスの大予言のある年。
世界に隕石が降り注いだ。
当初、巨大な隕石を破壊する手立てはなかったが奇跡的にその隕石で直接被害が出ることはなかった。
でも人類は未曽有の危機に立たされていた。
隕石の影響で気温が徐々に低下していき世界が寒冷化したのだ。
さらに隕石の影響なのか定かではないが、人類に特殊な能力に目覚める人たちが増えていった。
火を生み出す人。氷を生み出す人。物を触ってもないのに動かすことができる人。
予知能力者。精神を操ることができる人まで出てきた。
特殊な能力に目覚めた人たちが犯罪や争いに発展して国によっては戦争が起きた。
さらに動物や虫や魚などが魔獣と呼ばれる凶暴な普通の人類には手に負えないモンスターと変貌していったのだ。
核ミサイルが発射されてしまって国によっては滅びた国も出てきた。
世界はは相変わらずに荒廃してて、建物は崩落して……ヤマハあれて、田んぼは枯れて、木は腐り、川は河は汚染されたのだ。海も未曽有の危機が訪れていた。
魚は死に絶えて、残っているのは凶暴な魔獣化した魚しかいなかった。
外に出るときに防毒マスクをつけないといけないぐらいに外は汚染されていたが……あえてマスクを装着しないで出る人たちもいた。
人類は汚染された世界でもしぶとく生き残って耐性をつけていった。
そして人類はお互いに争いつついつの間にか300年の月日が過ぎていた。
生まれつき引きこもりの少年はトマトを一つ持っていた……そしてその果実に齧り付く。ずるりとひとくちかじる。その甘さが夢にも思えない……最高の甘さだと気づくのは少し先だ。
実埜理星 麻採炉(みのりほし まとる)はトマトを魔獣に投げつけた。
その魔獣は苦しいと悲痛の表情で助けを求めていた。
だからこそマトルは木に登り柿を取ってあげた。
その魔獣は元はクマだったのだ。
だが巨大化して……もはやクマと呼べる大きさではなかった。
魔獣のくまはその果実を一口くちにした。
そして戻った。大きさが……
そして可愛くなった。
赤ちゃんなのか? いやちがう。それは天星の果実だったのかもしれない。
姿かたちが静寂の記憶に呼び覚まされる。
光り輝き天の生来が全てを包み込む。
天使の歌声が聞こえた。確かに聴こえた。
そして光に包まれた瞬間その姿は可愛らしいクマの耳をつけた少女がいた。
「あなたがわたしの御主人だな……もっと食べ物をくれ! おねがいだ! なんでもするからな? おねがいします~マスター!」
「困ったなくまったな……俺はそんなつもりじゃなかったんだが……? まあいいかこいよ俺はこのトマトを無限に出すことができる能力でセカイを救いたいんだから協力してもらうぞ……」
「わかったのだ……このクマお姉さんに任せるのだ……はっはっはははははっ!!!」
「いくぞ……ええと名前はなんだ?」
「名前はないつけてくれ……ご主人さま」
「そうだな……………………………………綺麗な姿でなんかお姉さんっぽいけど見た目はロリっぽいし……でもたくましいから……マユなんてどうだ?」
「マユかっ……気に入ったわたしはこれからマユだなご主人さま!!」
「なんだなんだ抱きつくなよかわいいやつめ……マユはなんか安心するな……いつもいっしょにいたみたいだ」
「でもなんか眠いんだとりあえずあの建物に避難するか……虚像のビルに……でも今にも崩れそうだな……やめとくか……じゃああの小さいおんぼろの小屋にするか……」
「いくぞ! 乗れおんぶしてやる!」
「いいのか?」
「もちろんだとも……マスターご主人のためなら……どこにでもいってやる。わたしは強いから強くなるからあなたを守るから絶対に守るから死なせないから……絶対に死なせないから……来てマトル…………」
しかし闇はゆっくりと訪れていた……ここにもう一人のマスターが存在した。
「おおよっそんなところで仲良しごっこか?? まあいいじゃねえか俺は悪い奴じゃねえよでもな戦いたいんだ……だから悪く思うなよ!!」
そいつは猫耳の銃使いを仲間にしていた。いきなり銃を発射してきた。
「逃がさないよ……消えてもらう」
バキュンッ!!! 星々の願い叶わずに……マトルは撃たれてしまった。
だがマトルはとっさにトマトを食べて血を生成した。
だが血は流れ続ける……そしてそのまま倒れてしまった…………
「マトルウウウウウウウウううううううううううううう!!!!!!!」
「嫌だ死ぬなぁ死ぬなぁ……死んじゃいやあ!!!!!!!」
だがマトルは動かなくなる……
「すまないなこんなところで俺は死ぬ運命らしいな……」
「嫌だ……死んでほしくない……欲しくない……嫌だよ神様…………」
マトルはそのまま死んでしまった…………そしてマトルの体は消失した。
マトルが身に着けていたペンダントを持って姿を眩ました。
マユは敵から物凄い速さで逃げて…………逃げて……逃げて……逃げて……生きながらえた。
そして三か月の月日が流れた……
マユはたくましく成長した。
そしてある人物に出会った。
「なんかおまえ……マトルに似てるよ」
「君は……?」
「私はマユだクマミミがあるくまっこだ」
「僕は神和林幸(かみかずりんこう)だ……りんこと呼ばれているけどね」
「リンコウお願いだマトルを生き返らせるために私と共に旅をして欲しい!!」
「いいけど……僕は好きで旅をしているんじゃないよ……?」
「つまり?」
「リンゴの種を植えるためにセカイを回っているんだ」
「わかった手伝うぞ……死ぬなんてもうまっぴらごめんだ……」
「死よりも苦しいことはないからな……」
そしてマユとリンコウは旅に出た。
だが生存をかけた戦いがはじまるなどこのときは夢にも思わなかった。
出会いがあり……別れがある。そして死の運命から逃れられないのか…………
そして物語のページはめくられたばかりだ。
みんなで応援しようじゃないか……
さぁ生存戦争の始まりなのであるのだ。
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